2日目 情報収集
ーー世界が終わるまであと99日
「ふぁぁ…よく寝たぁ…しかし、世界が終わることが夢だと思いたかったが、現実のようだな…」
彼はスマホの(IESOが発表、地球内部の温度が上昇)という記事を見ながら言った。
無論、学校や会社は休みだ。あと数日で世界が終わる中、授業や仕事をしても仕方ないのだから。
スーパーやコンビニは基本時に人件費削減の為に機械が仕事をしている。その為、スーパーやコンビニなどは正常に機能しているのだ。
「腹が減っては戦は出来ぬ、コンビニに行ってなんか買ってくるか。」
いつもは賑やかしいコンビニもさすがに静かだった。「イラッシャイマセ…」いかにも機械っぽい声だ。「ジュースと…お菓子と…惣菜やパン、ご飯とかも買っていくか…」レジでは、無表情なロボットが迎えてくれる。「イラッシャイマセ、120エン…423エン…エン……ゴウケイ5,722エンニナリマス…」「6千円からで…」「278エンノオカエシデス…」「よいしょ…」「アリガトウゴザイマシタ…」人のぬくもりを忘れたこの場所は、世界が終わるということを忘れさせるくらいの異様な場所だった。
家に帰りテレビをつけると、IESOの会見の様子が生放送されていた。「皆さん安心して下さい、地球内部の温度が約100日後に限界を越える確率が0.1%だと判明いたしました。」「嘘でごまかしている…」彼はIESOの会見の内容が嘘だと見抜いていた。いや彼だけではない、世界中の誰もが嘘だと分かっていた。なぜなら会見を行った人の汗がものすごく、体が小刻みに震えていたからだ。
世界中の誰もが悟った、(高確率で爆発は起きる)と…。
彼は過去に同じことが起きてないかネットで調べた。「うーん…過去の事例では起きたことは無いか…」彼は必死にネットの情報を洗いざらい探した。「ん?なんだこれ…(地球内部の温度上昇に関する文書 第二回 国際環境維持議会より 1974年 5月 27日 月曜日)あった…これだ…。」彼は議会で2回だけ議論された地球内部の温度上昇に関する文書のファイルを見つけた。「これを見れば解決する方法が見つかるはず…よし………あれ?」物事は簡単には進まなかった。古い情報というのもあり、後半の方のデータが消えていたのだ。(地球内部の温度が上昇する可能性は非常に高いが、限界を越える確率はかなり低い。その為、これ以上の議論はしないことにする。念の為に地球内部の温度が限界を越えそうになった場合は………………の使用を許可する…………。)「大事な部分が分からない…仕方ない…この文書に携わった人に直接聞きに行くしか無いか…国の力を借りるしか無いか…。」
彼は明日に備え、早めの休息をとることにした。
ーー世界が終わるまであと98日と6時間
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