第9話 星とスラ・・・

「どんどん大きくなってるきてるねこの星!!」

俺たちは星に来ていた。

「歩くとふわふわするな」

「星製造機のモニターを見ると月ぐらいの大きさらしいからな!」

「月と同じぐらいの重力と言うわけか」

「サトシ!あの土のやつ出して?」

「了解!」

三角コーンの上の部分を切った下の部分のような形にタイヤが付いている道具を取り出した。横には穴が開いている。上についているボタンを押すと前進しながら土を放出しはじめた。


「おー!動いた土吐きマシーン!」

「確かこの道具も小惑星を素材にして土を作ってるんだっけ?」

「そうそう!」

「1台だけじゃ足りないよ!もっと!」

「そうだなー!」

ノートの《10個作成》ボタンを押すと10機の土放出機が出てくる。


「それにしてもホントまん丸だな!この星は」


はじめが手をポンポンと叩くと3つの玉がやってくる。

分かりやすく小物の小 道具の道 物の物 の表記がされている。

今考えればちょっとわかりづらくもあるから後で変えるかもしれない。


はじめは道具の玉の操作をすると。土放出機が10台出てきた。先ほど玉に収納してあったのだ。


「なあ聡!水はどうする?もう出すか?」

「問題ないよな・・・どうせ地面はもうあるしこの地面も勝手に大きくなって行くわけだし・・・土と水が混ざってごちゃごちゃにはならないよな?」

「そうだな!もし失敗しても何か土を乾かす道具作って土を元通りにできるはずだし!なんなら上から土を被せればいい」

「水出すって事はこの土放出機が動きづらくなるから浮遊させるか」

丸いルンバみたいな形をした道具が腰の高さまで浮遊しながら水を出していく。

土放出機も同じような高さを浮遊しながら土を出していく。


「それでどれぐらいになったら土吐きマシーンの種混入機能を作動させるの?」

「土の高さが1m~2mは欲しいな!」

「この元になる地面の硬さってどうなの?」

「分かんないけど小惑星ぐらいじゃない?サトシ」

「となると簡単に掘れないから100m~300mはあった方がいいんじゃない?」

「はじめ!確かに!」



「ちょっと調べ物してくるな!」そいうと聡はゲートから部屋に戻っていった。


「多分これは地球の地殻ちかくと見立てたほうがよさそうだ!地殻は0~70kmの深さにあるらしい!地球と同じ大きさにするならあわせたほうが良さそうか?」


「そうだな聡!70kmぐらい埋めたほうが良さそうだ!」

「じゃあサトシここ地球と同じぐらいの重力になるんだね?」ワクワクしながらさつきが言う。

「でも地球と同じ大きさの星を作って誰が住むの?」

「確かにね!その問いとはちょっと違うけどやってみたいことがあるんだ」

「ナニナニ?」

「スライムを作ってみたいんだ」

「おー?」

「そのスライム人喰う?」と怖い質問してくるはじめ

「そんな怖いの作るつもりないよ!友好的なやつ!」

「スライムとくればコブリンは?」

「なんか怖そうだから作らない!」


「・・・・・・異世界を自作するつもりかよ」と二人の話を聞いて突っ込むはじめだった。


「それでサトシ!スライムってどうやって作るの?」

「ノートで作ろうと思うけど!生き物って作ったことないんだよな」

「擬似的な命を作ればいいのかな?」

「スライムって倒してもいいのか?」


「擬似的な命ってAI的なものなのかな?」


「AIなら倒してしまっても気持ちが咎めるのが殆どないよな」

「AIって言葉をノートが知ってるかな?」

「万能だし知ってるんじゃないか?擬似的な命で本物の命ではないとも書いておけば」

「それがいいな!」


「・・・・んー」

「サトシどうしたの?」

「スライムのフォルムどうしようか?」

「丸っこいのがかわいいよね?」

「だよな!印象としては丸っこくてぴょんぴょん移動する感じの」

「そうそう!」

「粘着質でなくて!液体感がなくグミぐらいの弾力がある感じのスライムがいいな!」

「それそれ!」


「じゃあ書いてみる!」

丸みのあってかわいいスライムを描いてみる。スライムの核はない。

グミの弾力があって溶けない。擬似的な命でAIで出来ている。

人間に対してとても友好的。

目や口も付いていて表情が分かる様になっている。


「口もあるってことは鳴き声とかもするのかな」

「あるかもね!かわいい鳴き声と書いておこう」

「これでいいか?多分更新も出来ると思うけどな」

「友好的もちゃんと書いてあるしそれでいいと思う」

「ああ!実は形ばっかり気になって忘れてたよ!後で書き加えたけど!」

「危なかったね!」

「そうだな!」

「色はどうするの?」

「青でいいか?」

「いいと思う!」

では!実現!!

ノートがぴかっと光ると地面にスライムが飛び跳ねながら現れた。するとこちらを見回して向こうのほうに飛び跳ねていった。

「待って~」とゆっくりとスライムに歩み寄っていったさつきであった。

「かわいいな!もう一匹作るか」

「もう一気に10匹ぐらい作ってくれ!」

「分かった!」

10個ボタンを押した。


10匹のスライムが飛び跳ねたり佇んだりしてる。

かわいい!なでなでしてしまった。

緑のスライムも作ってみようかなと思った。

緑だから草を食べるのもいいなと思ったがまだ草など一切なかった。

青のスライムも草を食べそうだなと思ったので『草出し機』で直接草を出してスライムに与えてみると食べ始めた。どうやら雑食だと予想する。


















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