第5話 アイデア相談
「ちょっとアイデアが無いんだちょっと家に来てくれよ」と言う聡の誘いで聡の家に集まった二人。
「こんなのは作ったんだけどね」
指差した先を見ると小さな5cmほどの立方体から1cmほどの立方体が工場の生産ラインのように出てくる。5cmの立方体から出る力は強いらしく先ほど出た1cmのが次の1cmのに押されどんどん直線になっていく。
「これ面白いじゃん?」
「まあそうなんだけどね新しい道具のアイデアが欲しいんだ!どんなのがいいかな?」
「んー!そうだな!入れると入れた物が逃げちゃう道具とか?」
「どいう事?」
「例えばこの消しゴムを道具に入れるとその消しゴムが逃げるようになる」
「ハジメ!その消しゴムに足生えたりもする?」
「それは考えてなかった!」
「その道具は面白いかも」
「んー私はそうだなぁ・・・土を取り込むだけのライトとか?」
「取り込むだけ?」
「そう!資源としてね!どれだけ取り込まれたかは表示される」
「面白そうかも!」
「その二つを組み合わせると・・・人から逃げながら土を吸収しまくるライト?」
「どんな敵だよ!」
「やばいそのコ!」
「制限付けなかったら地球終わっちゃうかも!」
「制限付けて作ってみる?」
「制限付けてもなんかコワいしいい!あんまり意味なさそうだし!」
「それもそうだよね」
「人から逃げる火は?」
「それもヤバイね!消せないしもしその火が大きくなったものも一緒に逃げていくとしたら・・・」
「絶対作るべきじゃないね!!」
「人から逃げていいのは貯金箱ぐらいよね」
「でも燃え広がった火が人から逃げるって事はさ直接的には被害が無い?」
「火からはね!家が燃えて家がつぶれたら中に居る人は被害を受ける」
「そうよね!」
「特定の人には近づいていくのだとしたら大分便利なかばんが出来そう」
「確かに!!」
ふとノートに書き始める聡
「よし出来た!」
5cmほどの丸みの帯びた四角の白い物体がちょうど立ち上がった時の手の高さを浮遊してる
「これがカバンなの?あっ逃げられた!」
「そう!これに消しゴムを3秒当て続けると」
消しゴムが浮遊体に吸収される。
「おお!出すときは?」
「出すときは」
聡が手を三回叩くと円形のトランクの蓋の片方みたいな形をした2m大の物が消しゴムを乗っけながら浮かんでる。
「でかっ!!」
消しゴムを手に取り二回手を叩くと元通りの浮遊キューブに戻る
浮遊キューブをつかみ横に付いてたボタンを押すとさつきとはじめに一人ずつライトを当てた。
「今のは?」
「近づく人を設定したんだ」
「大体は俺たちの周りをうろうろしてるけど一回手を叩いてみなよ」
ハジメが一回手を叩くとハジメの近くに飛んで行った。
「こんな感じで使うの」
「なるほどね!」
「聡この漫画貸してくれよ前から見たかったんだ」
「ああいいよ!」
はじめが漫画を浮遊キューブに入れた。
「はじめ!そいう事ね!」
「読み終わったら裏側を上に入れとくからさ」
「はいよ!」
「じゃあこの不思議ノートもここに!」さつきにノートをトランクに入れられた。
「いやいや!それは違う!!」
「えへへ!冗談冗談」
「でも俺もすきな時にそのノート使えたら嬉しいかも」
「そうかぁ!何かいい方法考えとくよ!」
「「頼む!」」
==翌日の聡の家==
「二人のノートだよ!」
「え!マジ?」
「まんまそのままじゃなくて二人が書いたアイデアがこっちのノートに移るだけなんだ」
「そいうことか!」
「じゃあノートで実現してもらったら考えた道具をキューブで受け渡しとかも出来るって事?」
「そいう事だね!」
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