応援コメント

第69話 教養授業15限目。神は死んだ!鈴音先生、ニーチェを語る。」への応援コメント

  • 『ツァラトゥストラはかく語りき』はいつか読もうと思いながらそのままだったので、今回の授業は助かりました。
    超人というキーワードは知っていたけど末人は今日初めて知りました。
    ラクダ、獅子、幼子という変遷は十牛図にも似て思ったよりも東洋的だと感じました。
    外部の環境や出来事が幸せを左右するのではなく、自らのすべてを肯定することでポジティブになる。
    他律よりも自律。
    シンプルですがしかしそれが難しいのかもしれません。

    とにかくニーチェを誤解していました。ニヒリズムと神は死んだという言葉が思い浮かぶせいです。
    しかし、せめて彼が生きている間に彼の思想がきちんと周りに理解されていれば発狂することもなかったのかもなんて考えてしまいます。

    格闘家の前田日明はニーチェの思想に触れた時に「ニーチェ、我もわかっとるやないけ」という感想を述べたそうです。

    だけどこの授業によればニーチェは発狂しても自らの全てを肯定することができていたようです。

    おかげさまでニーチェに対する理解が深まりました。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    波里久様。
    いつもコメント感謝です!

    ニーチェの時代はキリスト教的世界観、哲学観全盛だし、
    ニーチェ自身キリスト教徒ですから、彼の精神の葛藤は、
    今の時代に生きる日本人には中々理解出来ない様に
    思います。キリスト教は異端に物凄く厳しい宗教ですから。

    それでありながら、キリスト教的世界観を全面否定した…。
    そこにニーチェ哲学の本当の凄さがある様に思います。

    彼はキリスト教的世界観からの魂の開放を高らかに歌い、
    でも心のどこかでその葛藤を抱え続け、
    ついには発狂したのかも知れないと思います。

    多神教、尚且つ自然物にすら神を見出す、
    日本の宗教の在り方を当時のニーチェが知っていたら、
    彼の哲学はまた違ったものになっていたかも知れませんね!