第26話 始まりの世界
生徒会室のリリスのもとへと急いで帰った。
「……なるほど大方の事はわかった」
「どうすればいいんでしょうか」
「オルガノは時間を行き来できるんだよな」
「未来を変えることはできないけどねえ」
オルガノは机に両足を組みながら乗せる。
「では、時間を止めることはできるか?」
「できるよー、さっきの君たちの時間も止めてただけだしね」
「じゃあ、この世界の時間を止めることはできるか」
……なんて大胆なことを。
「そんなことできるわけないですよね」
「できるよ! お安い御用!」
かっるいなー。
「よし、とりあえず止めよう。それで手掛かりを皆で探すんだ」
「いやそれでいいのか!」
「私は楽しければいいにゃー」
とヒカリ。
「私も……まだ訓練が終わってない」
と顔を赤らめるリタ。
「ふむ、私はついていくだけだ」
と他力本願なメル。
そこに、バタンという大きな音をたてて扉が開く。
「ユウ様! 会いたかったですわ!」
ガーベラが飛び込んでくる。
「お姉さんも楽しませてよー」
とオルガノの胸が迫ってくる。
いやぁあああ、こんな楽しい状況……リリスが怖い。
「ユウ、時間は沢山あるからね、私が魔法遣いについてイチから身体に
教えてあげるからね。寂しかったんだよ?」
「痛い痛いっ、腕がうずく! 拘束魔法といてえええ」
「すぐ他の女の子と仲良くするから嫌だ」
「ええっ……もう終わったじゃん」
「まだこの学校すら卒業もしてないのに終わるわけがないだろう。
大丈夫、私がしっかり面倒を見よう」
「そ、そんな」
「ユウ様私も面倒見ます」
ガーベラが手を握る。
「私も」
と他の女子達からも声が上がる。
「この世界こんなのでいいの?」
「いいだろう、皆笑顔じゃないか」
満面の笑みと顔を赤らめる女性達。
……その後どうなったかは言うまでもない。
「この世界とんでもねー終末期だよ!」
岩田優樹は目が覚めた。それは幼馴染の女の子が布団越しに優樹の身体に乗ったからだ。
「起きた?」
「ああ、いつもありがとう」
「ユウキって優しいよね、こんなことしてるのに」
「とんでもない。助かってるよ」
「急に、なんか変わったよね」
「困るかな?」
爽やかに優樹は笑う。
「ううん、いいんだけど」
「では学校に行きましょう」
「宿題終わった?優樹」
「ええ、簡単でしたよ」
「あんたさ、部活の掛け持ちとかそんなしていいの?」
「身体を動かすのは気持ちいいですよ」
「……本当に中の人は優樹?」
一瞬静かになる。
「ええ、もちろんですよ、ほら遅刻しますよ」
「ああっ! 嘘!もうこんな時間」
「ミクのほうが落ち着いたほうがいいんじゃないんですか」
「優樹が変わりすぎなのよ!」
「ふふっ」
青年は爽やかな笑顔を残した。
こんな魔法少女達がいたら僕はもう…… ~魔法終末期でハーレム!?~ 新浜 星路 @konstantan
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