第7話 魔法魔法魔法
魔法世界で3年目、会長に出会いハーレムを満喫するも、男としてこれでいいのかと疑問に思う。
思えば、女の子という女の子に握られ握られ握られてきた。しまいには男のまで握られてしまうかもと思うと不安で仕方ない。
早朝に生徒会室に来て、ある意味贅沢なことかもしれないが、それは前の世界の話だ。
この世界でのユウは一人になれない。
家では幼なじみが待機して、教室では、隣の席の子が待機、屋上は、目立ってしまう。
となると、朝の生徒会室がベターだったりする。
「良い朝だ」
生徒会室は、会長のおかげで一通り、公費としてインテリアグッズやら喫茶グッズが揃っている。
高価な魔法植物も栽培されているぐらいには、職権濫用してらっしゃる。さすが会長。
ティーカップにうつるユウの顔がみえた。
本当のユウはどこにいるんだろう。
もしかしたら僕の身体で僕の人生を歩んでいるのかな。だとしたら少し悪いな。散々だったからなあ。
でも、ユウはこの世界で優等生だったみたいだし
向こうでも楽しくやってるんじゃないか、と意味のないことを考えてみる。あの世界に絶対に帰ることはないし返りたくもないけど、こっちはこっちで大変だ。
――早いな、ユウ書記
会長がテレパシーで話しかけてくる。
「少し考えたいことがありまして」
――それは丁度良かった。今からそっちに行く、待っていてくれ」
「え、あ、はい」
突然、あの拘束の赤い鎖が現れ、その鎖の先には会長がいた。
「あの、普通にドアからきませんか」
「おや、モーニングタイムだったかな、申し訳ない。君の顔が早く見たくてな」
最近のドタバタの 張本人を改めてじっと見てみる。黒髪のロングヘアーをポニーテールにしてとめた髪は煌びやかで、普段は厳格な眼も今は、そのおおきな眼が優しく僕をみてるようだった。
「どうした、ユウ君」
「会長ってどうして会長になろうと思ってたんですか?」
「そんな深い理由もないよ、ただ自分を最大限に必要としてくれる場所はどこか、と探したらここだったんだ」
そういって、会長はコーヒーを啜った。気のせいか顔がうっすら紅い気がする。
「自分に自信が持てるのはいいことですよね」
「君だって自信家じゃないか、生徒会室にきて、いきなりあんな宣言をするなんて。」
それは俺じゃないほうのユウです、ごめんなさい。
「あれは、その、つい、勢いで」
「何をいまさら照れてるんだ。別人のようだぞ」
「あはは……」
いや、その、別人なのですが。
「その、ところで、だが」
この会長が歯切れが悪い感じ、なんかデジャヴだな。
「ちょっと部屋から出て待ってくれないか」
「はい」
僕は生徒会室から出された。
「入っていいよ」
という会長っぽくない台詞をきいた後にドアを開ける。
「お帰りなさいませ、ユウ=ニコール様」
という発言と生徒会長が……メイド服着てる!?
「そ、その服どうしたんですか」
「ご主人様が敬語など使わないでください」
「で、ではどうしてかな」
「古書を読んでいましたらメイド服で男性を誘う、というのが文化にあるらしいので」
会長は頬やら首筋がうっすら赤く、艶っぽい。
上目遣いで潤んだ眼で僕をみてくると、色々漲ってくる。
エロいというか、背徳感がすごいというか。
いやー、その古書とんでもなく素晴らしい。あの会長にメイド服を着せられるなんて。僕は心の中で泣いて喜ぶ。
「ご主人様、なんなりと申し付けくださいませ」
なににしようか、あ、そうだ。
「こっちにこい」
それで会長の顎をなぞる。
「あ」
会長の顎はすべすべで触り心地がよかった。
会長は恥ずかしそうに
その様子を見ると、会長を支配しているという征服欲がこみ上げて
自然と言葉がでてくる。
「どうした、恥ずかしいのか」
普段なら会長の口から出てる言葉を僕が言う。
「は、はい」
そして会長は従う。
また会長は自分に魔法を施したのか顔を赤らめ恥ずかしそうだ。
だけど、いつもは美しい目も、期待して大きく見開いてるようだった。
「自分からそんな格好をして、本当は何か期待してるんじゃないのか」
「そ、それは……」
会長は、何かを言おうとするが、いいつぐんでしまう。
「何を期待してるのか、早くいうんだ」
なぜか、熱が入る。会長になにかしたくて仕方ない
気分だ。
「……命令されたいです」
「じゃあ、スカートの裾をめくり上げるんだ」
「そんなことしたら、見えちゃいます?」
「な、に、が、か、な?」
「……ご主人様のドエス……ショーツです」
「いいから早くするんだ」
「は……い」
会長は、全身を小刻みに震わせながら、ゆっくりスカートの裾を持ち上げる。白く細い足、太ももがあらわになっていく。
あの会長はどんなのを履いているだろうと、考えながら、ここにコーラでもあれば最高だなと思った。
会長は紫だった。紫のレース模様に白いリボンがあしらわれたものだった。ふと紫の情報を思い出した。紫は高貴な色とされていて、高官な人が身につけるもので、高価な色でもあった。
それは会長にぴったりだなとも思う。
「……似合ってるよ」
「あ、ありがとうございます」
しかし、そこに扉が開かれる。
「おはよーございまー!」
ヒカリが元気よく入ってきた。
そして僕と会長を見て、口を「え」の字にあけたまま唖然。
会長はそれをみて、少し口元を緩ませると、ヒカリに何か魔法をかけた。
そしてヒカリは顔を赤らめて言った。
「はわ、ご主人様。なんなりとご命令ください」
ヒカリも魔法にかかったようだ。
こうなったら、もうどうにでもなれ。
「ヒカリは猫になれ」
僕は魔法をかけて猫服を着せる。
「あ、はわはわ、こんな格好……でもちょっと可愛いかにゃ?」
猫耳バンドに肉球手袋、猫耳尻尾に黒タイツ。
ボディラインがくっきりでて、控えめボディのヒカリでもどこかエロい。
「まずは、猫歩きで生徒会室を一周してみろ」
ヒカリが四つん這いで生徒会室を歩き出す。
歩くたびに小ぶりでも尻や胸のラインが動き出してどこかエロい。
「ご主人様ぁ」
としなをつくりながら僕の腕に抱きつく会長。
ヒカリと遊んでいるのを黙ってみてるのが耐えられなくなったんだろう。
「私とも遊んで」
と耳元に彼女の息を感じる。心地よい電気が走ったように僕は軽く震えた。
これがハーレムっていうのかな。理性の働かない頭で冷静に解説してみる。
「私も触るにゃ……会長ばかりずるいにゃ
」
ヒカリが膝を肉球のまま撫でてくる。
ヒカリの体温が伝わった肉球が膝を優しくなでてくる。これはこれでいい。
あまりにも常軌を 逸した雰囲気でかえって冷静になった。
「ふ、二人とも落ち着いて」
「どうしてですか? 気持ち良くないですか」
会長は 胸を何度も押し付けてくるし、ヒカリは
膝の付け根の際どい所までなでてくる。
これでミルルまで来たらと思うと。
「ユウ君! やっとみつけた! 生徒会の人達と何やってるの! ユウ君から離れてよ!」
「そ、そうだミルルまともなことをいうじゃないか、さすが……幼なじみ」
僕も快楽と雰囲気でまともに返答すらできない。
「ただの幼なじみは邪魔しないでくれ。いまいいところなんだ」
「ただの幼なじみは黙ってみてろにゃ」
そういって二人は行為をやめるつもりはないらしい。
人の本能は強いなぁ、と冷静に分析してる場合じゃないんだけど。
「ただの幼なじみじゃないもん! 本妻だもん!
」とわけのわからないことを言いだして、いきなり脱ぎだして……裸……えぷろん……裸エプロンて!
俺は、目をかっと見開いて、ミルルを凝視する。
「ユウ君の目が、私にささってるよう」
ミルルは赤面して恥ずかしがる。
「自分からそんな格好したんじゃないか。それに、裸エプロンは男の夢だぞ!」
「そ、それでも恥ずかしいよう」
ミルルは、たわわに実った豊乳を恥ずかしそうに揺らす。生唾、のみます。
「私も、本気をだそうじゃないか」
そういって、会長はメイド服を脱ぎ出す。
胸を強調する紫のブラジャーと、ガーターベルトに紫のショーツが飛び出してきた。
綺麗だけど妖艶にみえるそれがたまらず目が釘付けになる。
「じゃあ私も脱いじゃえ」
ヒカリもポイポイと服を脱ぎ捨てる。
着痩せしていたのか、会長やミルルに負けないほどのサイズが僕にアタックしてくる。
おかしい、なにかがおかしいぞ、この空気。
おかしいのは、僕も含めて全員だけども。
全員、裸に近い格好で僕を中心に揉みくちゃだ。
「よし、生徒会はみんな健全だな」
いいえ、不健全です、会長。とツッコミたいところではあったけども、目の至福がパラダイスになって正直もうどうでもよくなってきた。
目の前にみえる豊かな果実をかたっぱしから、掴みにかかる。柔らかく弾力があり、熱をもったそれの感触を左手はミルルのを、右手はヒカリのを、そして会長のは、顔面で受け止める。
これが全力ハーレムスタイル!
正直もう死んでもいいくらいだ。
というかこのまま死ねるなら幸せ。
ここは天国だ、ユートピアだ、男の夢だ。
ユウ=ニコールになってよかったあああああ。
そんなことをしてるうちに、僕らは朝の授業に遅刻するのだった。
青春イズビューティフルアンドフォーエヴァー!
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