(ショートエッセイ④)ゆううつな晩秋
そろそろコートがいる季節ですね。あんなに暑かったのが嘘みたいに。今年はあまり夏らしいこともできず、気も晴れないままこの季節を迎えてしまいました。
子どものころは、秋も冬も好きだったな。ゆううつな気持ちになんてならなかったし、冷たい風が吹いても脚を出して通学路を歩いてた。昔も今もインドア派だけど、田舎の子だったから、刈り取られたあとの田んぼで遊んだりしてた。
初夏にはザリガニやカブトエビが住んでいた田んぼが、この季節には乾いてしっかりした地面になっていたのだけど、思えばザリガニも、カブトエビの卵も、土の下で眠りながら、温かい水が流れてくるのを待っていたのでしょう。
マスクをする日々にも、先の見えない毎日にももううんざりして、小説を書くことにもネガティブになっている2020年11月の猫村ですが、土の中でも腐らずに、いつか来る温かい日を待ちたいと思います。
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