肉薄
汚いだろう
わたしの
えづくように吐き出した言葉は
タバコのように空へ立ち上り
あっという間に空を覆う
覆っても一瞬がいいところだ
空まで登らず落ちていくのが常
登ったものも大抵は
神を名乗る集団に食い散らかされる
出来が良ければ次を望み
出来が悪ければ嘲笑い
何と強欲!何と繊細!
私の言葉は未だ財布の中で息を潜めている
けれど、何かを求めるのだ
嘲笑と詠嘆とで賑わう町の中に
私は1人で立っている
足元に殴り捨てた筈の承認欲求を
いつのまにか抱いて立っている
汚いだろう
私の
つけた傷は深く、照らした命は重い
それでも
肉薄したこの無機質な画面の反対側で
あなたの浅い息遣いまでが聞こえるから
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます