第3話 「再会からのデレ。」
僕は今日、目覚まし時計よりも早く起きた。 やったぜ! ついに勝った! 本当に勝てたんだ! なぜこんなに早く起きたかって? 今日は待ちに待った入学式なんだよ!
どういうことかと言うと、華氷先輩と会えるんだ! とっても楽しみ!
僕はルンルン気分でお着替えをして、歯を磨いて、顔も洗って一通り身支度ができたので、早速華氷先輩に電話をかけた。
「あ! 華氷先輩! お久しぶりです!」
『ゆづ〜。相変わらず可愛い声のままね。』
「えへへ。それより! 先輩! 今日から僕、華氷先輩と同じ学校ですよ!」
『そうね! 一緒に行こっか!』
「いいんですか!? じゃあ、僕が華氷先輩のお家行きますね! 今から行きます」
『早いわね。朝ごはんは?』
「食べてません! でも、早く華氷先輩に会いたいのでいりません!」
『そ、そう⋯⋯。じゃあ、私が作ってあげるわ。』
「え、本当ですか? やった!」
僕は思わぬ幸運。華氷先輩の朝ごはんという最高のご褒美が待っている華氷先輩のお家へと歩を進める。
そして歩くこと約五分。華氷先輩のお家に到着。とても家が近いので嬉しい。
僕はベルを押して、ピーンポーンとならす。この人が出てくるまでのワクワク感がたまりませんね! 特に待っているのが華氷先輩だから尚更だ。
『はーい。ゆづ〜。鍵開いてるから入って〜。』
「分かりました!」
そう言って僕はガチャりとドアを開けて華氷先輩のお家に入る。
「ゆづ〜! 久しぶりね。元気だった?」
「はい! 久しぶりです華氷先輩!」
「あー! ゆづくんだぁ! お姉ちゃん覚えてるぅ?」
「あ、蜜柑お姉ちゃん! 久しぶりです!」
「うんうん! 久しぶりだね!」
この人は
黒髪で落ち着いている清楚な印象の華氷先輩とは打って変わって、蜜柑お姉ちゃんは明るい茶髪に染めたセミロングの髪の毛や、服装も少し派手目。
でも、蜜柑お姉ちゃんも華氷先輩とはタイプの違う美人という感じで、姉妹揃って美人なのだ。ちなみに、お母さんもかなりの美人。
「むぅ。姉さんは後でいいでしょ? 私は今からゆづと学校に行くの。離れて。」
「えーつれないなぁー。まぁ、いいよぉー。」
そう言って蜜柑お姉ちゃんから解放されたぼくは華氷先輩のとても美味しいフレンチトーストを食べて、学校に向かった。
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