10話
ア~~~~~~~ダリい。
俺はVRゲームストアを覗きながらダルがった。
ほんとさぁ、ザ・デスゲームとか銘打っといてあの幕引きはねーよマジで……デスゲームのラスボス戦ってのは「閉じ込め型デスゲーム特有の閉塞感をゲームクリアを通じてカタルシスに変える」っつー重要な役割を持ってるワケよ。それなのにあれは……何?苦戦も無く普通に倒せちゃうラスボス、そのままとくにどうということも無く終了するゲーム、そもそも「死んでも死なない」という閉塞感を感じさせる気がないとしか思えない仕様がまず……ア~~~~~~~ダリい。俺は天丼した。ほんっと
送信した自分のレビューを見返すついでに他のレビューも見ていく……★0.5「違和感」★0.5「禁忌を犯したゲーム」★0.5「ここまで酷いのは初めて」★0.5「本当は★0にしたいです」……いや0.5多いな!!ストアページでのレビューは基本的に大なり小なり
◆
「デスゲーム総合スレPart.123」
127:仮想世界の名無しさん
ザスオンマジでクソ
流石に優良誤認でしょ
128:仮想世界の名無しさん
ザスオンは死んでも死なないのがほんとデスゲーム名乗るべきじゃない仕様だったな……
129:仮想世界の名無しさん
お前ら死んでも死なないことばっか槍玉にあげるけどエンディングの消化不良感もヤバかったぞ
130:仮想世界の名無しさん
あれ自然にできるクソゲーじゃないと思うから多分裏あるでしょ
131:仮想世界の名無しさん
ザスオンの話ばっかしてんじゃねーよゴミ共
そんなことする時間あったら人柱でもしてろや
132:仮想世界の名無しさん
人柱でもしてろや(笑)
ご自分はなさらないんですか?
133:仮想世界の名無しさん
>>129
これな、普通にボス倒して普通に終わりとか謎すぎる
何故かGMが手作業でクリア判定出してたっぽいのもおかしいし
134:仮想世界の名無しさん
h ttps://imggr.com/uejUl1w.jpg
ザスオンのレビュースコア酷すぎて草
135:仮想世界の名無しさん
>>130
俺は宇宙人が人類のデスゲームという文化を理解しようと作ったけど文化の違いで齟齬が発生してクソが作られたと考えてる
136:仮想世界の名無しさん
一つ目の質問なー、あれなんだったんだろ
137:仮想世界の名無しさん
>>134
草生える
138:仮想世界の名無しさん
そういや集会中に三つ目の質問してた奴このスレにいる?いつか本当に"やり"そうで怖いんだけど
139:仮想世界の名無しさん
草
140:仮想世界の名無しさん
>>134
ひっでぇ
141:仮想世界の名無しさん
>>138
"やった"として何の問題が?デスゲームが一つ増えるだけだぞ
142:仮想世界の名無しさん
なんならもう"やって"るかもしれんぞ
143:仮想世界の名無しさん
ザスオンがクソ過ぎて実質ザスオンスレになってんじゃん
144:仮想世界の名無しさん
>>134
これすき
145:ボキャオン人柱
ボッパーキャッセル・オンライン外れ
146:仮想世界の名無しさん
>>134
草
147:仮想世界の名無しさん
>>145
乙
148:仮想世界の名無しさん
乙
他のデスゲームの話しようにもこんな風にどれもこれもハズレだもんなぁ
149:仮想世界の名無しさん
デスゲームの始まり方の話する?
150:仮想世界の名無しさん
>>145
乙
151:仮想世界の名無しさん
いいね
152:仮想世界の名無しさん
まずデカい区分としてGM降臨型・ウィンドウ告知型・無告知型があるよな
153:仮想世界の名無しさん
アナウンス告知型忘れんな
154:仮想世界の名無しさん
言うてあれウィンドウ告知型と大して変わんねーじゃん
155:仮想世界の名無しさん
アンチ「ザスオンはデスゲームじゃない!うんこ!うんこ!」
俺「デスゲームじゃないならなんでデスゲーム総合スレで話すの?」
アンチ「うるせええええええええfれじょいふぇ;jえdwqdqwどいくぉlqっくぁああ」
なぜなのか
156:仮想世界の名無しさん
>>154
分かってねーな
ウィンドウ告知型の一方向通信だけど情報量が少ないのを補ってるのがアナウンスなんだよ
さらに言えばウィンドウと違って戦闘しながらでも聞けるのも利点だな
157:仮想世界の名無しさん
バーチャルアンチ定期
158:仮想世界の名無しさん
触るなや
159:仮想世界の名無しさん
バーチャルゲームのバーチャルアンチとか実質リアルアンチじゃん
160:仮想世界の名無しさん
【速報】「ツインブレイク・オンライン」、「史上最高のVRゲーム」を自称
◆
マジで!?!?
俺は驚いた。マジか、ここにきて
◆
161:仮想世界の名無しさん
>>159
マイナスにマイナス掛けたらプラス理論やめろ
162:仮想世界の名無しさん
>>160
これガチ?
163:仮想世界の名無しさん
マジか~~~~何ヵ月ぶりかな
164:仮想世界の名無しさん
久し振りだぁ……
165:仮想世界の名無しさん
おいお前ら勝手に納得してるけど俺は意味が分からん
ミドルから上がりたての俺にもわかるように説明しろ
166:仮想世界の名無しさん
ミドルからゴミってむしろ下がってるんだよなぁ
167:仮想世界の名無しさん
マ?
168:仮想世界の名無しさん
>>165
「史上最高のVRゲーム」を名乗ってるVRMMOは9割デスゲームになるんだよ
あくまで経験則だから理屈は分からんが「史上最高」とか言っちゃうある種の自己顕示欲がデスゲーム制作に繋がってるじゃないかと考察されてる
ちなみに始まり方としてはGM降臨型が多い、これも自己顕示欲の影響だろうと言われている
169:仮想世界の名無しさん
見た感じ中の上くらいのグラじゃん
これくらいで史上最高って言っちゃう辺りもいかにもそれっぽいな
170:仮想世界の名無しさん
史上最高(自称)ゲー、クリアに数か月とか数年とか掛かる奴がほとんどなのがな……
1週間くらいでクリアできてそこそこ面白い、みたいなのが好きなんだよな
171:仮想世界の名無しさん
ザスオンじゃん
172:仮想世界の名無しさん
確かにザスオンはグラが凄くて数日でクリアできてそこそこ面白かったけどさぁ…
173:仮想世界の名無しさん
ザスオン、普通のゲームとして見れば"アリ"なのでは?
174:仮想世界の名無しさん
なお全十階層
なおログアウト不能
175:仮想世界の名無しさん
>>170
時間使い過ぎるのは確かに良くないんで製作者にメール送ったところ
「思考加速30倍まで対応」って回答が返ってきたぞ
176:仮想世界の名無しさん
メール送ったら応じてくれるのか……
177:仮想世界の名無しさん
デスゲームのGMにあるまじき優しさ
178:仮想世界の名無しさん
30倍ならまぁやろうかな
◆
フム。
俺はフムった。
数か月・数年単位で運営されるデスゲームは「長期型デスゲーム」と通称される。オープンワールド型はどう頑張っても一つ下の「中期型デスゲーム」がいいとこなので、基本的にこのジャンルは階層型の独壇場だ。長期型は等速でプレイすると現実世界側に問題が生じてまともなゲームにならないので、基本的にプレイヤーに思考加速を掛けたうえでプレイされる。今回の場合30倍か……フム。俺はもう一回フムった。う~~~~ん久し振りに長期型をやりたい気持ちもあるけどな~~~~~やっぱ長期型っつーのは一度乗ったらしばらく降りられない船なんだよな、しかも沈没の可能性がある。いや沈没の可能性があるのはどのデスゲームでも同じだが…………wikiのデスゲームらしきもの発売予定をチェック、あっもうツインブレイクの情報が追加されてる仕事早いな……フム。俺は略。ツインブレイクの発売が15日後、2、7、11日後に1本ずつデスゲームらしきものが発売―――ええと、『パドクス・ランブル・オンライン』『バーニング・インフェルノ・オンライン』『ミラーチ・トルべラン・オンライン』、か。ふ~~~むこれらは全部
俺はブラウザを閉じ、ストアを開いた。
◆
2日後。
『パドクス・ランブル・オンライン』の発売日である。
ログインしたと思ったら初手で広場、初手で曇天、初手でログアウト不能。ェ?ってなったよね、ェ?って。随分気が早いな……っつーかこの初手広場とかザスオンでも見たけど流行ってんの?初手広場、まあまあいいんだがチュートリアルができないのがマイナスポイントとしてデカすぎる気がするンだけど。俺はまだ降臨してきてないGMに向けて聞こえるわけのない愚痴を吐いた。ニュービー共がわたわたしている、典型的なログアウトボタン消失まである程度間があるデスゲームなら「今のうちに落ちといたほうがいいよ」みたいな忠告も可能なんだが、初手ログアウト不能だとなかなか厳しい―――やっぱデスゲームはちゃんと販売時に「デスゲーム」みたいなタグ付けて必要としてない奴が踏まないようにするべきだと思うんだよね。俺とゴミ共にとっては必要な物でも、ニュービーや消極的ミドルにとっては地雷でしかないもんな、地雷。その点ザスオンは良かったよ……なお。
俺が諸々を考えつつシステムメニューを弄っていると、ブゥンみたいな感じで広場の中央にそこそこのクオリティの衣装を纏ったGMが出現した。お前らほんといっつも広場の中央に出るよな……俺が若干呆れつつゴミ共と共に歓声を上げると、GMは微妙に困惑しつつ演説を始めた。
「プレイヤー諸君!!!君たちの内殆どはもう気付いているでしょう―――ログアウトボタンがシステムメニューから消失していることに」
お、そっから始めんの?随分と丁寧だな、「死んだら死ぬよ!!!」だけ言って退場するみたいなGMもいるくらいなのに。もうそれGM降臨型である意味なくね?って感じだったわアレ見た時は。
「おいどうなってんだよこれ!!!!」「何が起こってるんだ……???」「助けてくれーーー!!!!」「おい変な冗談はよせよ!!!」
ゴミ共が合の手を入れる。
「ククク、ククク……ハハハハハ!!!!!
GMもノリノリだ。合いの手を入れた演技派のゴミ共が充実感に顔を満たしつつ「ふざけんな!!!」「責任者を呼べーー!!!」「訴えてやる!!!」と再び合の手を入れる。ゴミ共の放つ謎の熱気に押されたのか、一部のニュービーも合いの手を入れ出した。
「さて、見ての通りアナタたちは現実世界へ帰還することができない―――そしてついでに言えば、この世界で死ぬと現実でも死にます」
「は????」「明らかについでに言うべき事柄ではないだろ!!!」「舐めてんの?」「金返せ!!」ニュービー達が青ざめつつ微妙にずれた合の手を入れる。
「しかし、ただ一つ現実世界へ帰還する方法があります―――聞きたいですか?」
ゴミ共が「金か!!?!??わかった、額を言え!!!いくらでも出す!!!」「俺たちに一体何をさせる気なんだ!!!」「うう、母ちゃん……ごめんよ」などの合の手を入れる。俺も「なんだ!!?全100層の迷宮の塔を踏破してゲームをクリアすることか!?!??そうなんだな!?!?」と合いの手を入れ、隣のゴミにどつかれる。……すまん、ちょっと悪ノリが過ぎたわ。
「そうですか……そうですか聞きたいですか!!!!!!いいでしょう、教えて差し上げますよ。アナタ方が現実世界に帰る方法、それは――――」
ゴミ共が舌をペロリる。ニュービーが唾をゴクリる。さぁ早く言うんだよ迷宮を踏破しろって!!!!!
「―――
あ、そういう系?
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