閉廷


 クラークは立ちあがり、フェリアへ「被告人に魔術の使用許可をいただけますか?」と申し出た。


 前代未聞だった。

 裁きの間で、プロテクションオダー以外の魔術が使われる事は、そうそうにない事だ。


 特にアルバートのような、世間的な信頼が薄く、今しがた信頼が底をついたような人間だと、難しいものがあった。


「バカを申すな、世間を知らず娘の分際で」

「あの娘、平民の出だろう?」

「高貴な魔術世界で、一丁前に意見を言いおって」

「どうせ身体を売って、不正に調査官になったんだろう。下品な女だ」


 何代も魔術の研鑽を積み、貴族世界で戦ってきた魔術師たちの言葉は、それだけで平民であるクラークにとっては恐ろしい事この上ない。


 後ろ指をさす、高圧的な侮蔑に、クラークの足は震えそうになってしまう。


「黙れ、審議に口を挟むな」


 怒鳴り散らす声が、裁きの間に響いた。

 声の主はアルバートだった。


「っ」「なっ……」「ぁ…」


 それまでの飄々とした態度ではない。

 貴族たちですら、言葉を失い、二の句を継げないほどに威厳と覇気に満ちた声だった。


 若干、16歳の青年にこれほどの覇者の風格が宿るのか、と一部は畏敬すら抱いてしまう。


「クラーク女史、よろしく頼む」

「っ、は、はい! 審問長官殿、被告人に魔術の使用許可をいただけますか?」


 アルバートに征服された静寂のなかで、クラークはやじを気にせず、再度問いかけた。


「証拠心象が捏造であることを立証する為の魔術行使に限り許可します。ただし、魔法陣から出ないようにしてください。許可なく出れば、規則に乗っ取り、この場での術殺を行います」


 警告を受けて、アルバートは立ちあがる。

 そして、手早く怪書を召喚した。


「では、皆様にアダンの刻印【観察記録】について説明しましょう」


 アルバートは魔法陣から出ないように、裁きの間を睥睨する。


「私の魔導書はモンスターのテイム、および使役を行えます。観察という行動をもちいて、モンスターの生態情報を獲得、のちに情報を記録し、そのモンスターを使役可能になります」


 アルバートの解説に、魔術師たちは聞き入る。


「使役できる対象に限界はありません。たとえ、ドラゴンでも観察と記録を行なった個体ならば……この通り」


 裁きの間の窓の外、一瞬暗くなった。


 次の瞬間には、ギラリと瞳を光らせるドラゴンが、地面を揺らして着陸していた。


 恐怖に悲鳴があがり、傍聴席から逃げ出す者が現れる。


「アルバート・アダンっ! 今すぐにドラゴンを窓から離しなさい!!」


 フェリアは椅子を倒すか勢いで立ちあがり警告する。アルバートの足元の魔法陣が赤く光りだした。


「ほう、待機状態に入って初めて分かったが……これは太陽召喚の魔法陣ですね?」


 アルバートは興味深そうにうなづく。

 

「二度は言いません! はやくドラゴンに裁判所から離れるよう命令しなさい! これは最終警告ですよ!」

「まさかそんなに怒るとは」


 アルバートは深刻そうな顔をして、ドラゴンに大空へ飛び去るように指示を出す。


「はぁ、はぁ……被告人、なぜこんなことを?」

「【観察記録】の説明をするためです」

「だとしても、以後、このような事がないように。次は警告をせず、術殺を行います」


 フェリアは椅子に座り直す。

 裁きの間から逃げようとしていた傍聴席の魔術師たちも、何食わぬ顔で席に戻っていく。


「ふむ、にしても太陽召喚か。……流石に死にそうだ」


 アルバートは魔法陣を爪先でつつき、嬉しそうに一人で笑った。


「こほん、説明を続けます。つまり、わたしが言いたいのは、この魔導書には、使役術に関する機能以外はないのです。それこそ、単なる攻撃魔術など、天地がひっくり帰ろうと、この魔導書からは放たれません。確認していただければわかります」


 アルバートはクラークへ視線を向ける。

 クラークは、コクリとうなずいて、アルバートから怪書を受け取った。


「どうぞ皆さま、確認してみてください」


 クラークは怪書を掲げる。

 閉じた状態で。

 

 『禁忌の魔術師』と呼ばれる学会長の、ドラゴンを使役する秘術が載っている魔導書……どんな魔術師であろう、興味が無いわけがなかった。


「それは証拠にはなりませんぞ。刻印魔術に一番精通しているのは、被告人自身、いかようにも隠蔽は可能でしょうに」


 フレデリックはそう言って、鼻で笑った。


 その直後──


「あがぉあああ!!」


 裁きの間に、苦しみ悶絶する声が響く。


 皆が視線を向けると、傍聴席の魔術師のひとりが怪書を床に取り落として、倒れていた。


「頭が……ッ、頭が割れるぅ! うぐぁあ!」


「怪書による攻撃……ッ、被告人ッ! 警告はしないと言ったはずです!」


 フェリアは瞳を揺らし、動揺から、裁判所の魔術を作動させた。


 直後、アルバートの足元から勺熱が膨らみはじめた。


 直視できない輝きが、球体となって裁きの間の真ん中に顕現した。


 光輝の球体から熱は感じられない。


 しかし、それは術式によって保護された外側だからであり、内側は想像を絶する熱量で満たされている。


 万物は死滅する。

 生き延びられる者はいない。


「アルバート様!」


 誤認しようがない死に、ティナは泣きながら傍聴席の柵を乗り越えようとする。


 すぐに太陽の輝きを持つ灼熱球はなくなり、裁きの間はアルバートを消して、何事もなかったかのような様相を取り戻した。


「ぁ、」


 フェリアは長官席に崩れるように座る。

 この6年間、多くを裁いてきた。

 だが、自分の手で人を殺すのは初めてだった。


 フェリアは恐ろしさに、喉の渇きを感じ、手が震えだす。内心では「被告人が悪い! さっき警告したのに! なんでこんな事を!」と癇癪を起こしたかった。


「──審問長官殿、落ち着いてください」

「…………ぇ?」


 その声にフェリアは、バッと顔をあげる。


 傍聴席にアルバートがいた。

 床に落ちた怪書を拾い、汚れをパンパン払い落としながら。


 裁きの間にいたすべての人間が、ありえない事態に息を詰まらせる。


 アルバートは怪書の宝石が、ひとつ割れるのを確認して、歩いて魔法陣へともどった。


「? 大丈夫ですか? 刻印の説明を続けても?」

「被告人、なぜ、あなたは生きているのですか……」

「母が私を産んでくださったからです」

「いえ、そうではありません。術殺のための魔法陣の攻撃からどのように、逃れたかを、聞いているんです……」

「それはアダンの秘術に関する事項ですので、黙秘させていただきます」


 フェリアは動揺する頭で、とりあえずアルバートが生きていた事に感謝していた。

 そして、半ば投げやりに「わかりました……」と語尾を小さくつぶやいた。


「クラーク女史」

「あ、はい! こほん。では、気を取り直して。たった今、被告人が処刑される前、あちらの魔術師の方が倒れましたが──」


 クラークは、エドガー・アダンが設計した秘術の漏洩防止策について説明する。


「エドガー・アダンの、この特殊な暗号魔術は、特許として協会に認められているものです。先日、確認してきました。術式パターンを分析していただければ、これが術者の意志ではなく、状況反応型の魔術であることがわかるはずです」


 アルバートは、クラークから怪書を受け取り、適当なページで開いて、傍聴席へ見せた。


 皆が自然と視線を向けてしまう。


 瞬間、傍聴席が地獄に変わった。


 協会の魔術師たち、王家の役人、そしてティナ──皆が激しい頭痛に、地面を転がった。


「アルバート、やめなさい!」

「はっ、アイリス殿などに言われずとも」


 鼻血を出して、コテンっと倒れたティナを「あぁ! もう可哀想に……!」と、アイリスは優しく抱きとめていた。


 アルバートは「あいつ、いたのか」と思い出したように怪書を閉じる。


 また、なぜか、アイリスが怪書の影響を受けていないことが気になった。審議中であるため、気にするタイミングではないと割り切り、アルバートは怪書を再びクラークへと渡す。


「おわかり頂けましたか? この魔導書は被告人以外の人間には閲覧することすら出来ません。つまり、実心象の記憶映像は魔術的知見から成立しないのです」


「……! 平民の分際で!」


 フレデリックはクラークを指差して「法廷侮辱だ! 主席魔術師の名の下に、裁きをくだしてやる!」と吠えて刻印を起動した。


 傍聴席の魔術師たちも、フレデリックにしたがい、各々の魔術の準備をする。


「静粛にっ! この場にいるなんびとにも、魔術を使うことを許していません!」


 フェリアは叫ぶ。


「貴様、この私を主席魔術師フレデリック・ガン・サウザンドラとわかっての言か?!」


 フレデリックは怒りに目を剥いて叫んだ。


「この場にいるのは、裁く者と、裁かれる者、それと傍観者だけです! あなたの身分は、この場において一切関係ありません!」


 フェリアは目をカッと開いて、フレデリックを睨みつける。


 逆らわれる事に慣れていないフレデリックは、少女のひと睨みで萎縮して、【練血式】を発動することが出来なかった。


 主席魔術師が魔術を使わないのなら、傍聴席の魔術師たちも、黙るほかない。自分一人だけ突っ走ったところで責任は負いたくないのだ。


 フレデリックは恥をかかされた事に我慢ならない怒りを覚える。舌を鳴らして、フェリアを睨みつけた。


「生娘が図に乗りおって……っ」

「ふ、フレデリック様、おさえてください。審問官を不機嫌にさせて良い事はありません!」


 フェリアに噛みつこうとする主人を、原告調査官は、寸前のところで抑える。


 法廷では、審問官が絶対だ。

 特に、普通の審問官なら、すくみあがるような相手でも、フェリアは確実に正義を貫き通す。


 フレデリックは先日、フェリアからの返事として返ってきた手紙が、白紙だったことを思い返していた。彼には許せない屈辱だった。


「異議あり」


 原告調査官は、フレデリックが落ち着いたあたりで、静かに手を上げた。


「原告調査官、どうぞ」

「仮に魔導書が先に述べたエドガー・アダンの暗号魔術を用いていたとしても、実心象において、その暗号魔術が機能する保証はありません」


 原告調査官は、クラークを見やる。

 クラークはアルバートをみてうなずく。


 すべては予想された流れだ。

 ゆえに、打ち合わせ通りに進めればよい。


「なら、もう一度、被告人の記憶を見ればよいです」

「被告人がプロテクションオーダーを受ける権利はすでに失効しています」

「審問長官殿、重大な事実がねじ曲げられようとしています。プロテクションオーダーの行使を要求はしません。審問長官殿だけでも被告人の記憶を閲覧していただければ──」

「もし仮に暗号魔術による任意の攻撃ができた場合、被告人は審問長官殿を暗殺できてしまう。あまりにも危険です」


 クラークは原告調査官をムッとした目で見る。


 フレデリックより厄介な男だった。


 クラークは食い気味に反論する。


「先ほども述べたとおり、暗号魔術の分析をしていただければ、状況反応型の魔術である事はわかります。特許申請は協会に提出されており──」

「魔術を学んなことのない被告調査官殿の言葉では信憑性に欠けます」

「主観的な話じゃなくて、これは客観的に──」

「分析にも時間がかかるんですよ。ならば、本日の法廷で使える証拠にはなりえません」

「5分だけ遡るだけでいいんです。プロテクションオーダーのように、時間の経過した記憶を、何時間にわたり読み取り、編纂することを望みはしません。審問長官殿、お願いしま──」

「記憶魔術は膨大な魔術的リソースを消費します。経験がある方なら、わかるはずです、私だったら、5分をさかのぼる分の魔力量で山を一つ焼けます」

「それあなたの感想ですよね?!」


 白熱してカッと恐い顔をするクラーク。

 原告調査官はビクッとして、たじろいだ。


「個人が消費する魔力量は、相対的なものだ。コップ一杯の水を蒸発させるだけの魔力量で、直近5分の記憶をさかのぼれる魔術師だっている」


 アルバートは原告調査官へそう言い「あまり得意げに話す事ではないと思いますがね」と、つまらない弁論をやめさせた。


「静寂に。──被告調査官殿の提案を受け入れます。被告人の記憶を5分前にさかのぼり、確認をします」

「っ、しかし!」

「静粛に」


 フェリアは原告調査官を黙らせる。


「しかし、私一人で確認するのは、裁判法違反にあたります。私個人の裁量だけでは、それはプロテクションオーダーを覆す重要な証拠となりえません。ですので、記憶映像は引き続き、実心象として投影します」

「っ! それでは、万が一にでも効果が出た場合、また多くが苦しますよ!」

「頭痛が怖いのでしたら、席を外していただいて結構です。傍聴は義務ではないですから」


 フェリアの言葉に、原告調査官は舌打ちをして、勢いよく席に腰を下ろした。


 フェリアは、退出したい者は、即刻退出するように命じる。

 そして、再びコスモオーダーの秘術を発動した。


「? どうしましたか、パッツェ」


 ふと、先行虚心象処理をおこなう審問書記官──パッツェが慌てているのが気になった。


 パッツェと呼ばれた眼鏡をかけた女性は、顔色を変えながらも「だ、大丈夫です」と言う。


 異様な態度を、見逃すフェリアではない。


 司法の正義を守る為、フェリアは常々、プロテクションオーダーの担い手である、2人の審問書記官に気を配っている。


 フェリアの推し量ろうとする視線を受けて、パッツェは、助けを求めるような視線を、フレデリックたちへと向けてしまう。


 フェリアは察した。

 危惧していた事態が起こっていたと。


 主席魔術師が法廷にいるのだ。

 あの老人が、既得権益を守るために、強大な力を使って、なにかしている事は予想できた。


「残念です、パッツェ」

「え……」

「エンゲル型原盤審問書記官、退出しなさい」


 フェリアの突然の言葉に、裁きの間に動揺が走った。


 フレデリックは目を大きく開いて、口元を手で覆っている。表情を悟られまいと、無意識にしていた。


「っ、フェリア様……審問長官……っ」

「今すぐ退出しなさい。オーダーと原盤の操作は私が引き継ぎます」

「で、でも……」

「あなたにこの法壇に座す資格はありません」


 パッツェが番人たちに連行されて、法壇を引きずり下ろされた。その間、彼女は何度も何度も「ごめんなさい、ごめんなさい……」とフェリアの顔を見て謝り続けていた。


「待て、おい、貴様……何を勝手なことをしている!」

「フレデリック様、今はどうか抑えてください……!」


 怒りに震えあがり、激昂して立ちあがるフレデリックを、原告調査官は押さえる。


 フェリアはパッツェが、審問書記官として不適当と判断したことを、淡々と裁きの間の全員に聞こえるように告げた。


 フェリアはまた、もう一人の審問書記官からも、重要な術式展開の権限を一時剥奪し、サポートに達させる事にした。


 同じ轍を踏まないためだ。

 

 ほぼフェリア1人が操作する裁判所の機構を使った記憶魔術で、アルバートの記憶の5分前の暴かれる。


 そして、すぐに実心象は霧散した。


 裁きの間にいる人間の多くが、激しい頭痛に頭を抱える結果に終わった。


「どうやら、被告人の述べた通り、魔導書に付与された暗号魔術は、実心象越しでも効果を発揮するようです」

 

 フェリアは形容し難い不快感に、顔をしかめながら言った。


 同様に頭を押さえるクラークは「だとするならば、冒頭証拠心象は無意味なものとなります」と堂々と言い放った。


「審問長官殿、被告人の証拠心象の精密分析を要求します」


 クラークはフェリアへ言う。


「異議あり! 被告側は精密分析を要求できないと、裁判法第26条第二項に明確に記載がされており、被告調査官の不当な申し出は──」


「許可します」


 フェリアは厳かに答える。


 原告調査官は、驚きに、次の言葉を紡げない。


「審問会における意思決定として、精密分析が必要と判断しました」


 フェリアの言葉を受けて、原告調査官は口を結び、クラークを見る。戦いの終わりを悟ったように、彼はゆっくりと腰を下ろした。


「これで審理を終えます。原盤精密分析を行ったのち、審問会は明日の法廷に引き継がれます。本日は、これで閉廷とします」


 ──その夜


 ──フェリアの魔術工房


 審問会のあと、すぐにフェリアは原盤の分析に入り、その作業は夜中まで続いていた。


 審問会が1日で終わらなかった場合、続きは翌日にすぐ行われる。


 これは時間の経過が、記憶の劣化に繋がる事と、記憶を捏造する側に、時間を与えることを避ける為である。


「お姉ちゃん、絵本読んで!」


 フェリアの魔術工房に入ってきたのは、ちいさな少女だった。フェリアにそっくりの姿だ。


「フナ、今夜はひとりで寝なさい。私は仕事があります」

「お姉ちゃん、昨日もそう言ってた……」


 フナは目尻を下げ、落ち込んだ顔をする。


「はぁ……わかりました、すぐに終わりますから、絵本を選んできなさい」

「わーい! やった!」


 フナは歳の離れた妹だ。

 フェリアは唯一の家族のフナをとても大切に思っていた。


 フェリアはその後、すぐに作業に戻る。


 コスモオーダーに匹敵する、記憶魔術は存在しない。


 貴族がどれだけ金を積み、優秀な記憶魔術師を雇おうとも、コスモオーダーは必ずその痕跡を見つけ出せる。


 ただ、すこし時間が掛かるだけだ。


 ──1時間後


 ようやく作業が終わった。


 しかし、フェリアは険しい顔をしていた。


 真実を知ったからだ。

 協会から送られてきた手紙や、裁判所での態度を考えると、厚顔無恥と言わざる終えない。


 ただし、同時に、アルバート側の記憶処理に対しても疑いを持ち始めていた。


 未知数の能力を秘めた怪物スーパーナチュラルを使ったとしても、コスモオーダーの目を完全に逃れられはしなかったのだ。


「でも、あまりに練度が高すぎる……アルバート・アダン、これだけの記憶処理を行える魔術師が怪物学会にはいると言うのですか?」


 確信は得られない。

 一晩の調査では、すこし違和感を覚えるだけ。


 フェリアは審問長官としてではなく、ひとりの魔術師として怪物学会に興味が湧いていた。


 ──コンコン


 ドアをノックする音が聞こえて、フェリアは「あ!」と声を漏らした。


「フナに絵本読んであげる約束をしたのでした」


 慌ててドアを開けた。

 まずは謝るべきか、あるいは姉としての威厳を守るべきか。


 いや、謝ろう。

 威厳など正しさの前には不要だ。


「……そう、ですか」


 ドアを開けると、背の高い男たちが立っていた。知らない人間たちだ。


 全員がマスクをしていて、暗い外套に身を包み……そして、その手の鈍く光る短剣には、濡れた血がしたたっていた。

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