第18話 聞かないとダメだな
宴会をした、ダンジョンの最下層で目を覚ましたが、周りにはオレに抱きつきながら寝る、全裸のアイスと、裸で寝るギフターブに幸せそうな笑顔で寝る、全裸の双子がいた。
「……何か、あった? オレも全裸だし……」
下半身の息子が、バッキバキになっている。とりあえず、毛布で風を引かないように、全員にかける。
『ようやく、起きたか……昨日は酷かったぞ』
クロスによると、ギフターブとオレが酒にシチューにミノタウロスのステーキを食べていると、アイスと双子が焼き鳥を作ってきた。
味に違和感があったようだが、気にせず食べていると2人同時に鼻血を出しながら、オレがアイスを押し倒し、ギフターブは双子を押し倒し、乱行パーティーみたいになったらしい。
「そうか……あの、妙な物の数々を使ったんだな」
馬車で、双子がアイスに渡していた。超強力な精力剤の数々を思い出していた。
『アイスや双子が気絶するまで、2人共やっていたからな……』
「それは、凄いな……それでも、戦闘態勢なんだな……」
ギフターブの方を見ると、布団がテントを張っていたが、布団の中で動いている。双子が起きたらしいが、音から中で何をしているかは大体わかってしまう……
とりあえず、体がベタベタするので全裸のまま、宴会をしていた隣の部屋で魔法を使い、シャワーを浴びてから、朝食を作る事にした。
「冷たいシャワーで、ようやくか……マジで強力だな」
フライパンで、目玉焼き、ベーコン、パンを焼いていく。ギフターブが起きたらしく、騒いでいた。
「お前達、なにをしているんだ! うっ!」
かわいそうだから、触れないようにしよう。
朝飯の匂いに釣られたのか、アイスが中腰で起きてきた。
「おはよう。こ、腰が……」
「おはよう、薬を盛ったな?」
白い目を向けると、アイスは目が泳ぎながら、とぼけていた。
「い、いやだ、そんな事しませんよ。飲み過ぎた、だげじゃないんですか?」
「そうか、あくまでもとぼけるんだな」
コイツは、お仕置き決定だな。
「おはよう、俺、幼女に手を出しちまったよ」
「そ、そうか……」
涙目のギフターブに、それ以上の言葉が見つからず朝食を渡した。
ギフターブよ、多分初めてじゃないと思うぞ。
「昨日は、暑い夜だった……」
「恋人達のサバト」
この双子は、何を言ってるんだろうか? 理解出来ない。
相変わらずギフターブに、くっつきながら朝食を食べる双子に聞いてみた。
「そういえば、2人は歳はいくつなんだ?」
アイスの件がある。見た目は小学生だが、実は結構な歳の可能性が……
「「18才」」
「ジュウハチ!」
ギフターブが驚き、立ち上がっている。
お前が、知らなかったんかい!
「ギフターブ、安心しろセーフだぜ。なるほど、確か、合法ロリだっけ、見た目は10才以下だよな」
「そうですね、私を同い年だったんですね」
あまりの衝撃に固まる、ギフターブ。自分と同い年と聞き顔が引きつるアイス。
「私達は、
「これ以上は成長しない」
「とりあえず、問題ない事がわかったな! ギフターブ、やっても大丈夫だぜ!」
爽やかな笑顔で、人差し指と中指の間に親指を挟む、
「釈然としねーー!」
ギフターブの叫びが、ダンジョンに木霊していた。
♢♢♢
ダンジョンを出た後の帰り道を、話しながら魔物を退治して行く。
魔法が魔物を貫き、宝玉が飛び交う中、ギフターブが不思議そうに言った。
「宝玉の制御には、魔力を使うんだが、全く減っていく感覚がない。何より、すこぶる調子が良いんだ。どうしてだ?」
間違いなく、クロスとグラディウスからのサポートのおかげだが、クロスが怒るから、誤魔化す事にした。
「精力剤のせいかもな、ビックリする程だったからな……」
「そ、そうだな……」
ギフターブは、耳まで赤くしてウエスタンハットを深く被った。
「ギルドに戻ったら、どうする?」
「これからも、パーティーを組まないか? ソラやリクと息が合う人は珍しいし。ユウといると楽しいからな」
笑顔で宝玉を操りながら言うギフターブに、魔物を屠りながら言うセリフじゃないなと思った。
たまたま、通り掛かった冒険者は偶然、見てしまった。
閃光が飛び交い、魔物が断末魔をあげる中で爽やかな笑顔で宝玉を操るギフターブ。
会話をしながら、様々な魔法で魔物を狩るアイスとユウ。
無表情で走り周り、両手に持った魔物用の刺が付いた金属バットで殴り殺す、ソラとリク。
「凶悪パーティーが組みやがったぞ!」
噂はあっとゆうまに拡がり、スペル王国の首都であるオーリア中に1日で広がった。
最悪のロリコン神父と最凶の変態魔道士が、手を組んだと……
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