遥かの果ての終着点

終わり

　大切だった君に、伝えられないことが沢山あるんだ。

　今、僕は一人でこうやってPCに向かって、君に言いたかったことを言えないでキーを叩いている。

　否、言えるのだろう。言おうと思えば、連絡はつくし、返答もある。ただ言えば僕は嫌われるか、返事をせず言ったことを無かったことのようにされるか、或いは冗談にされて躱されるかだろうか。

　結局、僕は怯えているだけなんだ。

　僕と離れてから幸せそうな君に。

　僕がいないことで幸せになれる君に。

　僕の与えていた、不自由と、苦痛に。

　だから、今ここで僕は言おう。

　世界で一番、愛しているまま、このまま消える。

　それをただ、君が見ないここに残す。

　それが、僕が望んだ結末だから。

　ありがとう。