年末年始は殊更に……

 イルミネーションが眩しい時期となった。

 十二月は怒涛の嫉み月間。クリスマスから年末まで世に対する憎しみが増す。

 年末年始の休みもなく働がなければならぬというのは日本人のアイデンティティを損なう事態だ。それも低賃金。救われない報われない。

 

 いい歳して時給約千円の底辺生活。半ば諦めるもやはり望む人並み。人生負けが決まってしまったかと思うととんでもなく惨めで哀れだ。唯一の楽しみである酒もどれだけ飲めるか分からない。あぁ辛気臭い。いっそ死ぬか。


 ドアノブにビニール紐を括り、首を吊る。ぐぇと声出しもがいて脱す。死にゃしない。死ねもしない。乾いた笑いと涙溢れる。飲もう。馬鹿馬鹿しい生に乾杯。

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