呑まれ呑まれて夜に染り酒を下して朝迎え
転職活動に精を出すも一向に不採用通知ばかりが届き俺は自身の社会不適合ぶりを改めて直視し死ぬ他ないかという短絡的な絶望感に打ちひしがれ今日も今日とて負け犬酒によりうだつの上がらぬ弱音を一人ごちながら鬱屈とした朝を迎え陽が昇ると同時に床へ着くという駄目人間ムーブを取りながらメンタルを削る一日を過ごしたのだった。
目が覚めると昇り始めていた陽がいつの間にか沈み始めており遠方で烏の声が反響しながら聞こえるものだから俺は途端に悲しくなって頭痛と吐き気に苛まれているのにも関わらずまた安ウィスキーで喉を鳴らし意識を混濁とさせ感情の下降を抑えようとしたのだが返って歯止めが効かなくなり大粒の涙が溢れ出すとそのまま先に飲んだ酒と消化不良の胃の内容物を吐き出してしまって部屋中が異臭に包まれた。
夕陽に照らされた狭い部屋には吐瀉物と酒の瓶とそれらが醸す悪臭に支配されまったく醜悪極まりない有様となり俺は更なる落涙を禁じ得ず地獄のように泣き叫び伸びていく影に呑まれ死にたいと呟きながら自身の死に様を想像して震えながら眠りにつく。
朝起きた。
やはり主張してくる頭痛と吐き気と、時間が経った吐瀉物が現実を突きつけてくる。まったく、死にたいと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます