3:MAKE A HANGOUT
僕たちは、一階の食品売り場に来ていた。
カートを押しながら、食品が陳列されている棚を物色する。カートは各階のエスカレーター付近にズラリと常備されていたので、これは便利と一台持ってきた。でも、結局エスカレーターは停まったままなので、階を上り下りする際は買い物カゴを抱えて運ばなければならないだろう。まあ、エスカレーターまでは距離があるので、無いよりはマシだ。
冷凍食品や生鮮食品が陳列されていた棚は、ごっそり空になっていた。残されていたのは、ペットボトル、缶、瓶が容器に使われている水やジュースなどの飲料と、お菓子やインスタント食品、缶詰、調味料など、日持ちするようなものばかりだった。
恐らく、すぐ腐ってしまうものだけを優先して回収し、賞味期限が長いものや常温状態で保存が効くものは後回しにしたのだろう。いずれ、また営業が再開できるだろうと考えて。
それが、永遠に叶わないことになると、誰が予想できただろうか。
そんなことを思いながら菓子類の棚を眺めていると、ふと懐かしいものが目に付いた。このチープで派手な銀色のパッケージは、〝バディチョコ〟だ。
思わず、手に取った。このバディチョコは、無駄に大きくて安くて不味いのだ。リレーのバトンほどもあるチョコバーだが、中はスカスカで食べ応えはない。そのくせ、中央で真っ二つに割って他の誰かと食べるのを売りにしている、何とも情けないお菓子だ。
安っぽいデザインのキャラクターが、安っぽいフォントで〝君のバディと食べよう!〟と言いながらウィンクしているパッケージを眺めていると、不意に思い出したくもない苦々しい思い出と、チープな甘さが口の中に蘇ってきた。
———よく二人で食べてたっけ。
「そんなのでいいのかよ」
振り返ると、サキナさんが大量のカップ焼きそばをカートにドカドカと突っ込んでいた。
「あ、いや、別に……」
「せっかくだから、いいの選べよ。これ全部タダなんだぜ」
サキナさんはそう言うと、棚から一番大きな袋のポテチを取ってカートに突っ込んだ。
確かにそうだ。何もかも僕たちのものなんだ。誰にも咎められることはないのだ。
そう思うと、なんだかワクワクしてきた。普段買えない物が、タダで手に入るのだ。食べたかったもの、欲しかったもの、着たかった服、何もかも思いのままだ。
棚を見渡すと、食べたいものを好きなだけカートに突っ込んだ。高くて手の出なかったお菓子や、飲んだことのないジュース、一度食べてみたかったカップ麺、一番値段の高い缶詰など、手当たり次第に放り込んでいく。
「とりあえず、こんなもんか。じゃ、今度は寝る場所だな。どっかに俺たちのシマを作ろうぜ」
「はいっ」
シマって、拠点のことを言っているのだろうか。
僕は言い様の無い高揚感を胸に、カートを押すサキナさんの後をついて行った。
「そういや、お前着替えなくていいのか?」
「へ?」
そうだ、言われてみれば、僕は酷い格好をしている。制服は血まみれだし、学校のプール以降着替えていないから、汗の臭いも相まって滅茶苦茶臭いだろう。もしかして、相当臭うのだろうか。
「そこ、服屋じゃねえか?着替えて来いよ」
「は、はい」
言われるがままに服屋のテナントに入ったが、どうしたらいいのか分からない。服なんて自分で買ったことがないのだ。
思い返してみれば、小学生までずっと兄のおさがりを与えられて着ていたので、そもそも自分で服を選ぶという経験をしたことがない。
一体どうしたらいいのだろう。どれを選んでもタダだが、何を着たらいいのかさっぱり分からない。
迷いながら店内をうろついていると、奥にのっぺらぼうのマネキンが立っていた。僕くらいの身長で、お洒落な服を着てポーズを決めている。
丁度いい。君のファッションを参考にしよう。
マネキンが着ているのと同じ服を探して集め、サキナさんから見えないように物陰に隠れた。リュックを置いて血まみれの制服を脱ぎ、マネキンとまったく同じ格好に着替えて鏡の前に立ってみる。
「……」
本当にマネキンとまったく同じ格好なのかと疑わしくなるほど、不格好でダサい僕がそこにいた。ズボンの裾がダボ付いているし、シャツの丈は変に余っている。まるで、勘違い野郎が無理をして着飾ったかのようだ。
虚しくなり、全部脱ぎ捨てた。参考にしたマネキンが、僕をケラケラと嘲笑っているような気がした。
仕方なく、端っこに陳列されていた白いTシャツを着ると、黒い短パンを履いて、黒い半袖のジャージを羽織った。これなら別に変じゃないだろう。
捨てるかどうか迷ったが、制服はきちんと畳んでリュックにしまった。血で汚れているが、なんだかんだ制服には愛着がある。
リュックを背負い直して外に出ると、サキナさんが隣の店の前にいた。
隣の店はどうやらレディースファッションの店のようだった。可愛らしいワンピースやスカートが展示されている。
「ん、終わったか。……ジャージでいいのかよ」
「いいんです、僕はこれで。サキナさんも着替えるんですか?」
言った瞬間にしまった、と思った。女子に向かって着替えるのなんて、キモいと思われただろうか。
「ああ。でも、ここじゃねえな」
僕の心配をよそに、サキナさんは二つ隣の店へツカツカと入っていった。薄暗くてもどんな雰囲気か分かるほど、ギラギラした店だった。これは、いわゆるヤンキーファッションの店だ。
サキナさんは店内を物色した後、いくつかの服を引っ掴んで試着室へと消えていった。僕は慌てて店の前から逃げた。じろじろ見ていたら、キモい変態野郎だと思われてしまう。
だだっ広いYOUトピアの通路にポツンと突っ立っていると、なんだか不思議な気分になってきた。先ほどまでは怖々としていたが、慣れてくると奇妙な高揚感が湧いてくる。まるで、このYOUトピアの管理人になったような、そんな感覚だ。
無論、そんなわけはないのだが。僕はただ、サキナさんが服屋から出てくるのを待っているだけだ。
……もしかして、これってデートって言えるんじゃないか?
いや、そんなわけないだろ。これは、成り行きでこうなっているだけで、別にショッピングモールでデートをしているわけじゃ、でも、確かにそれっぽいけど、いや、でも、デートって言えなくもないんじゃ……。
急に顔が赤くなるのを感じた。耳がジンジンと唸っているのが分かる。ああ、まずい、サキナさんが戻ってくるまでに元に戻さないと。
「待たせたな」
「はへっ」
驚いたせいで、変な声が出た。振り返ると、サキナさんが新しい服に着替えて立っていた。下にはギラギラした金の刺繍入りの真っ赤なジャージを履いて、上にはこれまた同じような金の刺繍が入った黒の長袖Tシャツを着ている。そしてなぜか、その上にまた真っ赤なレインコートを羽織っていた。
「……なんだよ」
固まっている僕を見かねたのか、サキナさんが眉をひそめながら言った。
「え、あ、いや……その、暑くないんですか?長袖だし、その合羽」
「ああ?いいだろ、別に。ほら、行くぞ」
カートを押すサキナさんの後ろを歩きながら、各階の色んな店の前を通り過ぎた。
雑貨屋、服屋、コーヒーショップ、靴屋、本屋、おもちゃ屋、薬局、時計屋、携帯ショップ、アクセサリーショップ、ペットショップ、百円均一ショップ、DIYショップ、楽器屋、眼鏡屋、家電品店にフードコートと、YOUトピアにはこんなに要らないんじゃないかと思うほどに、多種多様な店がテナントで入っている。通る度にワクワクする店もあれば、まったく無用の店もある。
サキナさんが足を止めないので、惹かれるものがあっても立ち止まることはなかった。別に今持っていかなくても、後で取りに行けばいいだけだ。
それにしても、サキナさんは一体どこを目指しているんだろう。もうそろそろ中をぐるりと一周してしまいそうな気がするが。
「……ここだな」
急にサキナさんが立ち止まった。
「おい、ここをシマにするぞ」
サキナさんがシマと言って指したのは、三階に構える小さなキャンプ用品店だった。
「ここを、ですか?」
思わず、口をついて出た。店内にはキャンプグッズが並んではいるが、やけに殺風景だ。棚はスカスカだし、店内のほとんどを展示用の小さなテントが占めていて、まるで避難所のような印象を受ける。
確かに未曽有の災害が起きて避難してきたようなものだが、ここはあまりにも寂しいような……。
「ああ、とりあえず寝床はここだ。テントがあるからな。お前も何か欲しい物があったら探して来いよ。当分はここでやり過ごすことになるだろうし」
そう言うと、サキナさんはカートのカゴの中身を床にぶちまけて、また調達に出掛けて行ってしまった。
ポツンと取り残された僕は、今一度、店の中を見渡した。
本当にここで寝るんだろうか。こんな殺風景な所で。
……どうにかしよう。ここを人が暮らせる場所にするんだ。
僕は、あれやこれやと構想を巡らせながら、拠点の設営に取り掛かった。
「これ、お前が全部やったのか?」
「は、はい」
サキナさんが二度目の調達から帰ってきた頃には、僕は既に拠点の設営を終えていた。
「……スゲーな。どこから持ってきたんだ、こんなに」
サキナさんは僕が並べたソファーやテーブルを眺めながら、呆れたように言った。
「えっと……色んなとこです」
あれから僕は、休憩所や雑貨屋、インテリアショップに行って、使えそうな物を調達してきた。自力で運べる物しか持ってこれなかったが、それでも最初の殺風景な拠点よりは、幾らかマシになったはずだ。
とりあえず、展示されていた一人用のテントを僕用とサキナさん用にそれぞれ分けて、左右の壁際まで引きずって設置した。その間にインテリアショップから持ってきた小さなテーブルを置き、その周りに座椅子とクッションを並べた。中央には休憩所にあったキャスター付きのソファーを転がして持ってきて設置した。他にも、服屋から持ってきたハンガーラックや、雑貨屋から持ってきた衣装ケースや収納ボックス、ゴミ箱なんかをあちこちに置いてある。
「ハハ、お前、センスあるな。やるじゃん」
サキナさんに褒められて、なんだか嬉しくなった。人から褒められるなんて、いつぶりだろうか。
「とりあえず、今日はもう休もうぜ。そろそろ暗くなっちまうし」
言われて見てみると、拠点の外、遠くに見えるガラス張りの壁の向こうで、沈みかけた太陽がオレンジ色に輝いていた。
「お前、頭いいんだな」
テーブルに着いて夕食のカップ焼きそばをモソモソ食べていると、急にサキナさんがボソリと呟いた。
「なっ、なんでですか?」
「お前の親父、建築士なんだろ。こんなこと、俺には思いつかねえし、インテリなんだろうなと思ってよ」
サキナさんがこんなことと言ったのは、頭上の灯りのことだろうか。これは、奥のバックヤードにあった脚立を使って、天井のエアコンにロープを括り付け、それにランタン型のライトをぶら下げたものだ。電池式だが、僕たちの小さな食卓を照らすには十分な明るさで灯っている。
「そんなことないですよ。こんなの、誰だってできるし……。それに、僕は兄と比べて成績もダメダメで、どうしようもないバカで……」
別に謙遜したわけではなかった。実際に、高校生の兄は進学校で常にトップクラスの成績を維持するほど優秀な人間だ。誰もが名前を知っている有名な名門大学に入る為、予備校にも通っている。成績優秀で才色兼備な両親の血を色濃く受け継いだ人間で、僕みたいな平々凡々とした人間とは大違いの天才なのだ。
「兄貴がいるのか。いいな、兄弟がいるって、どんな感じなんだ?」
サキナさんは、カップ焼きそばをかき込みながら訊いてきた。
「そんなに良いことでもないですよ。両親からは比べられてばっかりだったし、それに最近は……」
「なんだよ」
「……あんまり構ってくれなくなったし」
「ふーん。でも、本当はお前のこと、大切に思ってたんじゃねえのか?」
カップ焼きそばを食べ終えたサキナさんは、グイッと口を拭った。
「ま、会ったことねえから分かんねえけどさ。俺は一人だったから、兄弟がいる奴が羨ましかったよ」
サキナさんはゴクゴクとお茶を飲んだ後、バリッとポテチの袋を破いた。さっきまで食べていたカップ焼きそば、大盛りサイズだったけれど、まだ食べる気なのだろうか。
「サキナさんの家族はどういう……」
言った瞬間に、サキナさんの手が止まった。しまった、と思うと同時に、デジャブを感じた。
ああ、またやってしまった。昼間に公園のトイレでも、似たような質問をしてしまったというのに。人の気持ちを考えられないのか、馬鹿。
後悔に苛まれていると、サキナさんはまたあの時と同じ遠い目をしながら、
「……どこにでもいるような、ガミガミうるさくて、毎日毎日、そんな格好で出歩くのやめろって喚き散らす、うっぜえ親だったよ」
と、絞り出すように言い、テーブルに頬杖を突いた。忌々し気に眉をひそめるサキナさんを前に、どうしていいか分からず硬直していると、
「まあ、今更もうどうでもいいけどな」
サキナさんは元のカラリとした口調で言い捨て、ポテチをバリバリと齧りだした。
場の空気が緩み、ほっと息をつく。人と話ができるのは嬉しいが、慣れないせいか、変なことを言ってしまうし、どうしても気を遣って疲れてしまう。
もっと違う話題にしよう。深刻じゃない、気を遣わなくてもいいような話題に。
「サキナさんって、どうしてそんな恰好をしてるんですか?」
「ああ?」
「いや、あの、格好が、なんというかその……昔のヤンキーみたいで」
「悪いかよ」
「い、いや、別に、悪いわけじゃ」
「別にいいだろ、俺は好きでこういう格好してるんだ」
サキナさんはぶっきらぼうに言った。僕は撃沈した。
上手くいかない。どうやったら楽しく会話できるというんだ。同い年のはずなのに、僕とは人間のタイプが違い過ぎる。
「あ、あの」
「あ?」
「サキナさんって、どうしてそんな言葉遣いなんですか?」
「そんなってなんだよ、そんなって」
「いや、えっと、その、なんで男みたいな言葉遣いなのかなって……」
「別にいいだろ。昔っからこうなんだ」
また撃沈した。もうどうしたらいいのか分からない。お手上げだ。
うじうじと俯きながら、カップ焼きそばの残りをモソモソ食べていると、サキナさんがスッと立ち上がった。
「そろそろ閉めるぜ。奴らが入ってきたら危ねえからな」
キャンプ用品店の入り口のシャッターがガラガラと音を立てて閉まると、完全な密閉空間ができあがった。影が濃くなり、ランタンライトのぼんやりとした灯りが主張を強める。
最初に入った時とは、まったく印象が違った。ここは、本当にYOUトピアの中なのだろうか。シャッターが降りて外界からシャットアウトされると、このキャンプ用品店だけが、まるで宇宙空間に漂うシェルターのように感じられる。
これから、この場所でしばらく過ごすことになるんだろうか。この密閉空間で毎日、夜を明かすことに。
……これって、もしかして、ひょっとして。
咄嗟に顔を伏せた。また耳がジンジンとしてきた。
そんなわけないだろっ。何を考えてるんだっ。キモいことを考えやがって。
自分で自分を罵倒していると、戸締りを終えたサキナさんがサンダルを放り出してソファーにドカッと寝そべった。後ろのハンガーラックに掛かっているレインコートも相まって、家でくつろいでいるかのようだ。
「俺はここで寝よっと。お前は?」
「ぶはっ!」
予想外の質問が飛んできて、思わずむせ返った。口を押さえながら、顔を背ける。
ヤバい、ヤバい、ヤバい。キモい顔を見せるんじゃないっ。
「おい、大丈夫かよ」
サキナさんが心配してくれたが、顔を背けたまま、
「だっ、ゲホゲホッ、大丈夫れすっ」
と答え、お茶を飲んで無理矢理身体を落ち着かせた。ぬるすぎる。もっと冷たければ火が出そうな顔を冷やせるのに。
「ぼっ、僕はそこのテントで寝ます」
カップ焼きそばの残りをマッハでかき込むと、またお茶を飲んでから、逃げるようにテントの中に潜り込んだ。中に持ち込んでいた大きなクッションに倒れこんで、顔をグリグリ押し付ける。
何なんだ、この状況。どうしてこんなことになったんだ。いや、嬉しいけれど。同い年の女子と同じ部屋で一夜を共にするなんて。何言ってんだ馬鹿。一夜を共にするとか言うな馬鹿、キモ過ぎるだろ。いや、実際そうだけど。でも、こんなんじゃ僕の精神が持たない。
「そうか、風邪ひくなよ」
テント越しにサキナさんの声が聴こえた後、少ししてから灯りが消えた。途端に暗闇が辺りを包み、静寂が訪れた。
手探りで持ち込んでおいたタオルケットを手繰り寄せ、身体にかけた。真っ暗になったおかげで、ようやく心と身体が落ち着きを取り戻していく。
今日は、何をしていたんだっけ。……そうだ。最初は学校にいたんだ。保健室で目覚めて、体育館に行ったら井之内くんがいて、バトルになって、僕が勝って……林田さんがいて、僕は……あれ?それから、どうなったんだっけ?確か、目の前が真っ白になって……記憶が無い。でも、気が付いたら学校の外にいて、トボトボ校庭を歩いていて、校門から出て、ゾンビが襲ってきて、それから……サキナさんが僕を見つけてくれて、それから、ここに辿り着いて……。
思い返してみると、色んなことがあり過ぎた一日だった。とても一日の間に起きたとは思えないほど。
というより、なんだか信じられなかった。まったく現実感が無い。まさか、こうして今も生き延びることができているなんて。夢なのではないだろうか。
確かめようと、頬をつねろうとして持ち上げた腕が、重力に負けてストンと落ちた。意識が暗闇に溶けていき、瞼が重くなっていく。思っていたよりも、身体は疲れていたらしい。まあ、色んなことがあったのだから、当然か。
不思議と、怖くはなかった。誰かと一緒にいるのだと、外にサキナさんが――僕を見つけてくれた人がいるかと思うと。
その夜、世界に終末が訪れてから初めて、僕は安らぎに包まれながら眠りに落ちた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます