episode4 高校生活
ガタンゴトン ガタンゴトン ガタンゴトン
朝から電車に揺られての登校も4年目に突入したのか。3年も乗ってりゃ、慣れるよね。でもさぁ、10両目ってなくない?最後尾だよ?遠い!めちゃ遠い!それだけで疲れちゃうよ!
そして、バス!相変わらず人が多い!今はさぁ、三密はダメとか言ってるじゃん!密集・密接・密閉の3つ!バスは、その3つ全部当てはまるんだが?どうなってるんだ、こりゃ。
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学校到着!文句ばっかり言ってたって?ノンノン。文句じゃなくて、改善点だよ。・・・・・はい、黙ります。すみませんでした。
相変わらずの1番前の最悪な席に座ってと。この時間はそんなに人がいないから、音を立ててもある程度大丈夫だね!よかった!
まだ教科書も配られてなくて、勉強するものがないから本でも読んでましょう!中学の時は、ミステリーとか転生ものとかを読んでたけど、今はギリシャ神話にハマっております。そのうち、日本神話とかインド神話とかも読みたい。
本を読んでると、集中するからあっという間に時間が過ぎるよね。
キーンコーンカーンコーン
ほら!だから、読書は好き。最高の暇つぶし!本を読むことは大切だからね☆
そんで、ホームルームの始まり。今日は、一日中ホームルームらしいから楽だわ。校内の説明とかいらん、いらん。
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「では、これから自己紹介をしてもらいたいと思います。番号順にしていきたいと思います。名前、中学生の時の部活、好きなものを言ってください!」
地獄へのお誘いが聞こえるのは気のせいだよね?コミュ障気味の人間にとったら、地獄へのお誘いにしか聞こえないんだが?まぁ、お決まり文句を言えばいけるかな?名前と部活と好きなものでしょ?うん、いけるいける!よっしゃあ!
「ダリアです。中学の時の部活は、調理部でした。好きなものはー、ディ○ニーです。ゲームもけっこうやります。よろしくお願いします」
よし。目立つわけでもなく、埋もれすぎないちょうどいい感じじゃない?こんなもんでいいでしょ。まぁ、どうせこんな自己紹介なんて奇天烈なことを言わない限り覚えないからいいんだよ、テキトーで。
あとは、みんなのを聞きましょう!
「リュウです。レディー○ガが好きです。あ、サッカー部でした。嫌いなものは午後4時です。よろしくお願いします」
ん?午後4時とは?
「リュウくん、午後4時が嫌いってどういうこと?」
いいぞ、先生!みんなの疑問を聞いてくれた!
「いやぁ〜、なんか嫌いなんですよね。あの中途半端な時間」
うん。何言ってるかわからない。私は、学校が終わるのが午後4時くらいだから好きだけどね。
まぁ、これが私の言う奇天烈な自己紹介だけどこんなに訳わかんないのは、初めてだ!自己紹介で言うほど嫌いなのかぁ〜。なんの恨みがあるんだろう?
まぁ、残りは私の記憶にないから印象に残ることは言ってないんだろうね。謎の午後4時。仲良くなったら聞いてみよう。
ちなみに、隣の席の子は覚えた!ユカちゃん!可愛い。女子力の塊。てか、これがJK。私みたいな歳が高校生になりましたって奴とは違う。
毎朝、髪の毛を巻く予定らしい。すげぇや。私には考えられん。めんどくさいから、ポニーテールでいいやって奴とは全然違う。これがJK。
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さぁーて、休み時間だ!地獄だ!なぜなら、すでに仲良くなってる奴らがキャピキャピしてるからだ!なんで仲良くなってるん?居心地悪いから、廊下に逃げよ。
ん?あれは!ヒナとミナじゃないか!?2組に行っちゃったけど、中学が同じなの。
「ヒナ!ミナ!ヤッホー!」
これが本来の私である。仲良くなれば、廊下を走って会いに行っちゃう☆
「あれ?ダリア?・・・あ!3組だもんね」
「ダリアじゃーん!逃げてきたの?」
はぁ、いい友達。状況把握が早くて助かる。すぐに読み取ってくれる。良き相談相手でもあるから、大切な友達!
「うん、逃げてきた!ちょっと居づらくてさ」
「3組どんな感じ?2組は、静かだけど・・・」
その時、3組の教室から大きな笑い声が聞こえた。あはははって・・・・・
「やば。もう仲良くなってんの?ダリア大丈夫?」
「うん。死んでる☆」
明るく言ったけど、ほんとは辛い。だって!あんなに仲良くなってるのに、廊下にいる私!寂しいね!私にコミュ力があればなぁ。
だから、新学期は嫌い。
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