第512話 恋の結末

レイカ 「ジャガールは……ヘレンがきだんでしょう?」


ジャカール 「え、何を言ってるんだい? ヘレンの事はもちろん好きだけど、それは妹みたいなもので、恋愛感情はないよ?」


ヘレン 「どっちかって言うと姉だと思うけど!」


レイカ 「え? ほんどうに…?」


ジャカール 「ああ、だってヘレンはマリク様が好きなんだし」


ヘレン 「ちょ、ジャカール! 人前で余計な事言わないでよ!」


レイカ 「でも、ジャカールは、あたしの事、嫌いよね。いつも意地悪ばかり言ってたものね……あたしなんかと結婚したくないよね……」


リュー 「素直になったほうがいいぞ? 素直に気持ちを伝えればいいんだよ。ジャカールだって、本当はレイカの事、嫌ってるわけじゃないんだから」


レイカ 「! ……本当?」


ジャカール 「え、いや、まぁ、その……レイカは、公爵令嬢だから、俺なんかとは釣り合わないって思ってたから……婚約破棄になって、レイカのためにも良かったなって思ってて……」


リュー 「我慢してた、んだよな?」


レイカ 「本当?」


リュー 「ジャカールも正直に気持ちを伝えた方がいい」


レイカ 「アタシの事、嫌いじゃない……?」


ジャカール 「きっ、嫌いなわけないじゃないか…」


レイカ 「アタシの事、好き?」


ジャカールは真っ赤になりながら、レイカの事が好きだと伝えると、レイカは泣き出してしまった。


レイカ 「アタシは、ジャカールと結婚したい……お願い、アタシを捨てないで……アタシをお嫁さんに、してください……」


ジャカール 「レイカ……」


ジャカールはレイカの手を取った。


ジャカール 「女性にプロポーズさせてはいけないよな」


レイカ 「ジャカール…」


ジャカール 「結局、身分にこだわって卑屈になってたのは僕のほうだった。今、それが分かった。思い返せば、ずっとレイカは僕の事を見てくれていたのに……


改めて僕から申し込ませてもらうよ、レイカ様、いや、レイカ! どうか、僕と結婚して下さい!」


ジャカールが跪いてレイカの手を取り、プロポーズの言葉を述べた。


レイカは俯いたまま……その目からは涙が落ちた。


ジャカール 「返事はもらえないのかな……?」


レイカ 「……はい」


レイカが小さく返事をすると、静まり返って成り行きを見守っていた周囲の生徒達からパラパラと拍手が起こる。


拍手はすぐに広がり、生徒達がジャカールを囃し立てる声も上がる。それを背に、リューはそっと教室を出た。


すると、廊下にはベアトリーチェが待っていた。


ベアトリーチェ 「リュー」


見れば、ベアトリーチェの背中に隠れるようにアルバが立っていた。


ベアトリーチェ 「リュー、この子が謝りたいそうです」


アルバ 「すっ、すみませんでしたっ!」


アルバがベアトリーチェの背中からぴょんと飛び出してきてペコペコと謝り始める。


アルバ 「私、あなたに色々酷い事を……」


リュー 「まぁいいさ。薬のせいだったんだから仕方ないさ」


実は、アルバも薬を飲んでいた一人だったのだ。もともと奥ゆかしい性格だったアルバがやたら攻撃的で短慮な性格に変わったのもそのせいだったのである。中毒になりかけていて、かなり危険な状態だった。


ちなみに、薬の中毒になっていた生徒達は全員、リューが巻き戻しで薬を摂取する前の状態まで戻してやった。もちろんアルバもである。



― ― ― ― ― ― ―


ここで読者の皆様にアンケート


お題はアルバの処遇について


A:薬のせいだったので仕方がない。ベアトリーチェの従者としてこれまで通り学園生活を続けさせる


B:薬のせいとはいえ、やった事は目に余るので、従者としては失格。学園を去り、実家に帰される


どちらが良いか? 投票願います。


1~2日程度で締め切り、この続きを掲載します


― ― ― ― ― ― ―


投票締め切りました。


結果は比率3対2で……


次回、学園編終了


乞うご期待!



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