第17話 死んだ目
死んだ目をした友達が、
こちらを振り向くことはない。
屋上の上は青一色。
ひたすら空だけ見上げてて、
目の色はすでに濁ってた。
ひきつるような笑い方、
ゆるみきった口元と
水を流す眼球は
ただひたすらに
上を見て、
何も言わずに
震えてた。
今にもフェンスを越えそうで、
越えたとしてもおかしくなくて、
想像してから怖くなった。
何も言えずに後ろから
僕が背中を見ていたら、
押してくれよと呟いた。
僕が慌てて顔をあげたら、
いつものように友達は、
すぐに嘘だと取り消した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます