第101話 暗黒騎士、マジ★デス査問会議を開く
魔女の薬屋、その地下に村人にも秘密にしてある工房兼アレ用の部屋。
その部屋の中にて椅子に四肢を拘束された状態で座らされているマジカル★デスウィッチ。
「い〜や〜! だからわたしは何も知らないって〜!」
「やった奴は皆そういうのよ(シュコー」
ジタバタともがくマジカル★デスウィッチの前には
アレをアレする時用のアレな器具を弄る魔女。
勿論、自前である。
「魔女に尊厳破壊されたくなければ正直に話せ。
どうしてあんな事をした、言えッ!」
マジカル★デスウィッチの前に椅子を置き、腕を組んだ姿勢で腰掛けた暗黒騎士が怒声を張る。
聖女には自分達の関係性はモロバレなので巻き込まれない為に必死である。
「確かに北部には巡業に出てたけど、あそこの蛮族が住むような奥地まで行かないってば〜!
あんな険しい山岳地帯を大道具担いで登るわけないでしょ〜!」
こちらもこちらで必死である。
清純派で売っているので、淫魔の最高位の魔女にアレやコレをされたら今後に関わる。
下手をすれば
アレでも魔女の弟子の無自覚の所業なので確信的にやられたら自信ない、目覚めちゃうかも知れない。
「確かに言う事にも一理あるな、だが、あの国の名前はどうする?
流石に偶然の一致とは言えんぞ?」
暗黒騎士の言葉にマジカル★デスウィッチは言葉に詰まる。
何故、自分の名前が使われたのかが彼女にも分からないからだ。
「国を興したのが…わ、私のファンだったとか?」
出来るだけ可愛い顔で誤魔化してみるマジカル★デスウィッチ。
「よし、やれ」
「(シュコーシュコー)」
「い〜や〜! なになになに、それ何に使うの!?
た〜す〜け〜て〜姫ちゃ〜ん!!」
迫り来るアレな器具を両手に持つ魔女から逃れようとジタバタするが、
がっつり拘束された四肢はどう足掻いても抜け出せない。
あわや夏からは別路線で売り出しに行かなければならないかというところで、
「続報が入ったぞ、そいつから話を聞くのは一旦保留…何に使うんだそれ?」
関わりたくないと外に待機していた竜王からストップが入る。
「帝国を興したらしい人物の情報が入りましたよ…うわっ、魔女さんまたそんなの使おうとして!?」
竜王に話を伝えたらしい剣士も部屋に入って、すぐに魔女の持つアレな器具に反応する。
なお、その所為で魔女を除く3人の視線が剣士に集中しているが、彼は気づかないフリをしている。
「ムゥ、色々と気になる事はあるが…先ずはその首魁の事を話せ」
剣士をチラ見しつつ、竜王に話を促す。
「お、おぅ、何でも北部の蛮族に伝わる伝承の『天空の御使』らしい。
そいつが持ってた神具から国の名前を取ったらしい」
剣士をチラ見しつつ、竜王が蛮族を纏めた者の事を伝える。
「あ〜、アイツら独自の文化持ってるからねぇ…でも、私はホントに無実だから!」
剣士をチラ見しつつ、マジカル★デスウィッチはあくまで自らの潔白を主張する。
「ハァ…これじゃキリがないわね。
直接見に行った方がいいんじゃない?」
仮面を外した魔女が提案する。
ついでに剣士への疑惑も逸らす。
「そーそーそー! どうせ勇者達も暇してますし!」
魔女の提案に全力で乗っかっていく剣士。
「フム…まぁ、何にせよ現地の動きは確かめねばならんか…」
疑惑は尽きないが、取り敢えずは魔女の提案に乗る事にする。
だが、3人は心の中で同じ事を思っていた。
「必死だな、こいつら」と。
勇者歴16年(春):暗黒騎士、北部への視察を決める。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます