第36話・遭遇2
なんやかんやで近くのバスに乗り、銭湯に着いた。
おそらく、なんやかんやの所をしっかりと描写しろよという指摘があると思うが、カオスが待っているだろうから心の準備ができたら書くことにする。(許して下さい何でもしますから)
「え?今何でもするって言った?」
「ん?明花どうかしたか?」
「いや、さっきなんか聞こえた気がして……」
明花は、キョロキョロと周りをみて首を傾げた。
「まさか、幽霊!」
加代は、そう言いながら相棒である幽霊探索装置を取りだそうとし、手が空を切った。
「あぁ、私の相棒ぅ……」
「あの、早く入りませんか?」
真保が呆れた声でそういった。
銭湯に入り、靴を棚に入れて、自動券売機でチケットを買った。
「タオルとかは持ってきたよね?」
「あ、タオル入れてくるのわすれちゃったー」
加代の問を待っていましたとばかりに明花は答え、タオルを買った。
「明花それ貸し出し用じゃなくて持ち帰り用のタオルだよ」
「え、あ、ああこれね、値段もあんまり変わらないから良いかなーって思って。別に記念とかじゃないから」
そう言っている明花を仔春はまたニヤニヤして見ていた。
灯夜と別れ更衣室で着替えを始めた女性陣は、まだ会って数日や、数時間の仲なので黙々と着替えていた。
たった一人を除いて。
「真保ぉ、最近一緒にお風呂入ってなかったからわからなかったけど、少し成長したんじゃない?ほら、少し
「…………」
そう言って真保に触れようとした仔春の手を真保は払い除けて一人で奥へと進んでいき、仔春もその後を付いていった。
「仔春さんって、真保の事になると性格変わりますよね……」
「そ、そうだね……」
加代と明花も続くように奥へと進んでいった。
奥には室内風呂があり、そして壁にはタイルでできたアレが……付いておらず、黒色のタイルが張ってあるだけであった。
「あぁ……うそぉん」
明花絶句。
「?明花どうかしたの?」
「真保、なんでもないの、『どこの銭湯にも富士山がある』と思ってしまった私が悪いのよぉ」
かくして、明花の夢の一つが崩れた。
その頃灯夜は、一人ゆっくりと風呂を満喫していた。
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