第34話・捜索4
「えぇっと、考えてなかった……」
灯夜の言葉は嘘でも本当でもない一言。
「よし!じゃあ何処かへ行こう!」
唐突に加代が椅子から立ち上がりそう叫んだ。
「何処って、まだ学校中を回るんですか?」
そう明花の発言に、加代は人差し指を立てて左右に振った。
「チッチッチ、せっかくお客様が来たのに同じことじゃあ、つまらないでしょ、だから……」
「「「だから?」」」
「今回は、息抜きがてらに銭湯に行こう!」
「それって加代が行きたいだけ……」
ボソッと、真保がそう言った。
列車事故があった場所から、少し離れた場所。黒くドロドロしたなにかが道を這いずっていた。
とても異常な光景だが歩く人々は、見えてないように通り過ぎてゆく。
そして、それはそれを見つけると自分の体内に入れるように取り込んだ。
『恋愛トラブル!銭湯編』というマンガ本を……。
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