第7話山野朱里の本音
翌日。目を覚ました俺は昨日風呂も入らず寝てしまったことを思い出し、シャワーを浴びようと浴室へ向かった。
そして服を脱いでいる時、
ピンポン
もしかして、朱里か?いや、まだ6時だ。
ピンポンピンポンピンポン
朱里だ、、。
俺はしょうがなく、また、服を来て玄関へ向かった。
ひとつ大きく深呼吸をした。戦の始まりだ。
ガチャ
鍵を開けた瞬間
「しっつれいしまーす」
「我が家感覚で入ってくんなよ!ってか今何時か分かってる?」
「6時でしょ。それくらい分かってるわ」
「はえーよ!」
そんな俺の声も彼女には届いていない。
彼女は玄関で靴を乱暴に脱ぎ捨て、俺の部屋へ階段をのぼっていった。
ったく、ここは俺の家だぞ。
そう思いながらも俺は朱里の靴を揃えて自室へ向かった。
昼頃、1度勉強をやめて昼食をとることにした。
俺は台所で素麺を茹でた。
そして食卓に並べ、朱里を呼んだ。
「いただきます。」
昨日は彼女の持ち合わせていたおにぎりを2人でつまみながら勉強をしていたので、昼食という昼食をとらなかった。
そのため、2人で食卓で昼食をとるのは初めてだ。
しかし、5分たっても会話はゼロだった。
2日たっても勉強以外の会話はしていない。
俺から話を切り出そうにも何を話していいか分からなかった。
そんなとき先に口を開いたのは彼女だった。
「パーティーの募集、私が来た時どう思った?」
「え?」
「だから!パーティ募集で私が来た時どう思ったのって聞いてんの!」
「最初はプロゲーマーからパーティ参加のでメッセージがきて、正直驚いたけどそれが君だって知ってもっと驚いた。」
「私がきて、良かったと思ってる?」
「もちろん。大切な仲間だと思ってる。」
「そっか、」
彼女は安心したような表情を見せた。
「よし!残りの宿題もがんばるぞ!」
午後もしっかり課題をすすめ、残りわずかとなった。
そして夕方。
「残りは自分でやるよ。2日間もありがとう。」
「絶対に出場権、掴みましょ」
「おう!」
俺は初めて朱里と心が通いあった気がした。
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