第106話 救援隊
レオナは屋敷に戻るや否や副団長を探したが、執務室にいた。
そして事の顛末を話し、屋敷にいたパーティー全員を直ぐに集め、装備を整え始めた。レオナはイザベラが大輔と言うバックヤード団の団長が収納持ちの為、救援隊は彼がキーマンになると言っていたと伝える。
そしてイザベラから副団長が救援隊を率いて来て欲しいと要請されていると言う。
名目は救援隊は晃が総大将であり、先行隊という扱いになるらしい。そこで晃が団長をしている六連星の副長であり、レベル8のダグラスにすべきとなったと。
彼は頷き了承をした。何はともあれキーマンになってくるのバックヤード団の去就だ。レベルこそ低いが人数が多いのと、レベルを除いた戦闘能力が、特に接近戦での高い技術を持っている。
そして問題の食料だ。40名を超える要救所者がいる。女神が亡くっなているの為、加護を失っているのだ。移動スピードも遅いものとなるだろう。
10階層を1日で進んだとして、戻りに3泊しないといけなくなる。救援隊が急いで駆けつけるとしても行きは強行軍をしても一泊、大事を取れば2泊しないと辿り着けない。その為食料が大量に必要になってくる。
レオナ達はローランと合流し、ダグラスは彼らにとりあえず少し休めと話をした。道案内などの役目が彼らには待っているからだ。
バックヤード団の屋敷に着くと既に大輔がテキパキと指示をしていた。彼は冒険者になってからの僅かな期間で既にレベル4に達している。元々の戦闘技能があるのでレベル6相当とも7とも言われている。他の団員達も殆どの者がレベル3に達している。本来であれば最短記録なのだが、最短記録保持者が相変わらずの晃である。
幸い食料は問題なかった。大輔はダグラスに
「よーおっさん!早かったな。俺達はいつでも行けるぜ。俺の収納には1000人の軍隊の一週間分の食料が入ってんだぜ。味さえ我慢できるんだったらだけどな。装備が整ったら直ぐにでも行けるぞ。野営の準備も収納に入ってるから、各自の装備さえあればなんとでもなるんだ」
「おっさんって俺はまだ独身で若いつもりなんだがな。まあいいどれ位行けるんだ?」
「俺のところは屋敷の修繕と護衛の為に2パーティーは置いていくが、それ以外はみんな連れてくぜ。あんたも直ぐに出れるんだろう?ちんたらやってたら出発が明日の朝とか夕方になっちまうぜ。晃がどれだけ食料持ってるか分からないが、俺達が辿り着くまでのつなぎにしかならないぞ」
ダグラスは頷いていた。
「よし、みんな!じゃあ飯食ったら行くぞ!」
元剣闘士達は一斉に雄叫びをあげていた。
誰も報酬の事は聞かない。会った事も無い物だが、同じ冒険者として当たり前と思っていたからだった。そしてギルドに向かい出したのであった。
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