第7話  闖入者

 レヴィとギルドに行き、魔石を換金しに来た。しかしヒュドラは別にする事になった。


 しかしターニャが


「こ、こ、これヒュドラよ!どういう事?」


 レヴィが顛末を話した。途中から先のパーティも偶々来て追加の説明をしてくれて、渋々納得してくれた。また、そう言えばとスマホがヒュドラを倒した後に鳴ったなと思い確認していくと、メールに新着があり、見るとレベルアップ記念ロトと、初パーティ結成記念ロトとかがあった。

 昨日の魔石はある程度残してあり、後で回そうと考えていた。そして晃はターニャに


「あの、多分レベルが上がったと思うのですが確認していください」


「はあ、君ねえ、三日目でレベル3なんて普通ないよって、レ、レベル3!3日目でってえええ!最短記録更新よ!ヒュドラを倒したのは本当なのね!」


 ターニャの叫びに周りが騒然としていた。


 その後お金を引き換えだ。

 レヴィとお金を分けるのだが、金貨2枚と銀貨1枚を渡した。


「あの、晃様?金額間違ってません?」


「あれ?ごめん。少なかった?半分にしたつもりだったけど」


「いえ、多いからびっくりしたんです。普通2割位ですよ」


「えっ?それ可笑しいよ。あんなに頑張ったんだから人数割でしょ?僕もレヴィがいなかったらこんなに稼ぐ事ができなかったんだし。まあヒュドラは確かに僕が倒したからヒュドラの分は全て受け取るけどね。あと、良かったら暫くパーティーを組まない?レヴィとだとしっかり稼ぐ事が出来そうだし」


 レヴィはわなわな震えていた。涙しながら頷く。


 ヒュドラは金貨100枚になった。


 昼食がまたで、レヴィも弁当持ちだったのでその辺で食べるが、ルーシーの弁当はお世辞抜きに美味かった。レヴィは出来栄えに驚いていた。食べ終わりルーシーの店に寄っていた。丁度そこにイザベラがやって来た。当面レヴィとパーティを組むと話しをした。男の子と思ったらしく頷いていた。

 明日の弁当をレヴィのもお願いし、流石にその分はお金を払い多目に渡した。


 イザベラも食材が欲しいとなり、少し買い物をする。


 そこでレヴィと別れ、明日また一緒にギルドにて待合せになった。


 そしてイザベラと屋敷に向かう。


 立て札が倒れていたので、晃は直してから中に入るからと先にイザベラが離れに向かう。


 するとイザベラの悲鳴と、「何だお前刺客か?か」

 と怒鳴り声がした。


 晃は全力で駆け抜け、イザベラの腕を掴もうとしていた柄の悪い奴にジャンピングアタックを決め、草むらに飛ばした。するときゃーという悲鳴や何だ!という怒声が聞こえた。


 晃はイザベラを庇いつつ


「お前達イザベラ様に何をする?そしてここで何をしている」


「しつこい奴らだな、俺達を捉えようったってそうはいかんぞ食らえ!」


 いきなり槍を繰り出してきた。晃は躱しつつ、そいつを草むらに蹴り込んだ。また悲鳴が上がる。


 次に女剣士が斬り込んできた。騎士のようで上品な剣捌きだ。

 晃は自分がやられるとイザベラが殺られると必死に相対するが、両手に持った二本の剣で捌き、相手の剣を弾く。かなりの美人だったが、容赦なく頭突を食らわせ怯んだ所を蹴り飛ばした。飛んで行った剣がどこかに刺さり悲鳴が上がる。


 そして一人の冒険者風の若者が剣を振りかざして


「てめー俺様のクレールに何しやがる」


「団長!やっちゃってください」


「団長のお出ましだ!」


 等と聞こえてきて、晃は団長と言われる若い細身の男と剣を交えるのだった。

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