第5話 サポートメンバー
神殿前でイザベラと別れた後、ダンジョン前に行く。
サポートか一緒に戦う臨時メンバーを探そうとしたが、数人が札を掲げて荷物持ちします、ヒーラーはいりませんか?、バリバリの戦士レベル3とか声を掛けていた。
そんな中晃は誰に声を掛けるか迷っていた。
すると冒険者に声を掛けるも足蹴にされ地面に倒れる少年?少女?がいた。
その者に駆け寄り
「止めてください。この子が何をしたか知りませんが、倒れている所に追撃で蹴りを入れるなんて大人気ないですよ」
「っち。白けたぜ。おい行くぞ。くそがき、目障りだからもう来んなよ!レベル2がうざいんだよ」
と去っていった。
「君、大丈夫?怪我は?」
「あ、はい。助けて頂きありがとうございます。ダンジョンでのサポートとして雇ってくれってお願いしただけなのに酷いですよね」
「君はサポートなの?」
「あっはい。レベル2ですが、荷物持ち兼プチヒーラで15階層まで行った事が有りますよ」
「へーそうなんだ。僕は一人でダンジョンに入っていてて、今日で3日目のレベル2なんだ。魔石を拾う時に襲われる時が有るからサポートか一緒に戦う人を探そうとしてたんだよね。良かったら一緒にどう?」
「良いんですか?自分で言うのもなんですけど、私はサポートとして未熟で底辺ですよ」
「気にしない、気にしない。それ言ったら僕なんか駆け出しですよ!生活魔法と極大魔法しか使えないから、今の所戦闘は近接戦闘のみだから効率が悪くて、魔石を集めるか、集めている時に警戒をしてくれるだけで良いんだよね」
「なんでそんな極端な事に?極大魔法を使えるのは凄いですけど、上級層のボス位にしか出番は無いと聞きますよ?」
「そうなんだよね。宝の持ち腐れなんだろうね。まあ、そのうち普段使える魔法の一つや2つ位は覚えるさ!で、僕の提案はどうする?って僕は晃。君は?」
「あっはい。こちらこそ宜しくお願い申し上げます。レヴィと言います。レヴィとお呼びください」
レヴィはフード付のマントを羽織っている。厚手で近い所からの矢は厳しいが、流行矢は弾くだろうと感じた。なので髪型などは分からなかった。
握手を交わす。妙に小さい手だなと感じつつ、ダンジョンに入る。今日は昼過ぎまでとし、7階層位を目指した。
レヴィは弓を得意とし、交代交代で魔物を倒した後の魔石を拾う。何か言いたげそうだったが、危なげなく進む。
7階層から9階層に行くのが多いのだと言うので、二人なら良いかと9階層を目指す。少し魔物が強くなり、数も増えた。しかし、囲まれても背中合わせなので背中を切りつけられる心配がなく、戦いやすかった。
「レヴィってサポート要員っていうけど、意外と強いね。初めてこの階層に来たけど、二人だとガンガン行けるね!」
「はい。晃様って本当はレベル3なんじゃないですか?この階層はレベル2だと4人はいないと辛いのに、さっきからあっさり倒してますよね?」
「あははは。3日前に女神と契約したばかりだよ」
「そうですよね。普通契約したばかりでレベル2もあり得ないんですよ!」
「そうなんだ。初日に2になったんだけどね。ラッキーな一撃で偶々ケンタウロスを倒したから上がったんだと皆言ってたから、運が良かったんだと思うよ」
「あっ!あ、晃様だったんですね?最近最速でレベル2になった人がいるって、今朝聞いたんです。」
「特別な事なの?って何か来たよ!」
誰かが叫びながら下の10階層から来たようだ。必死に逃げていて晃達とには目もくれなかった。いや、気が付かなかった。
???となっていたか、レヴィの方が異変に敏感だっようで
「多分不味いです。私達も逃げましょう!」
「いや、遅いようだよ。」
そこには5本の首のあるおそらくヒュドラと言われる魔物がいた。
レヴィは見るなり座り込んてしまい、失禁した。がくがく震えながら
「に、逃げて!駄目だよ!それ20階層の準ボスだよ!レベル5は無いと逃げるのも無理だよ!逃げるのよ!逃げて!」
晃はレヴィを後ろから抱え、自分を置いて逃げるように抗議していたが、晃は構わず少し走り、レヴィを横に投げた。抱えた時、小さいが確かに胸の膨らみを感じた。
「レヴィは女の子だったんだね。僕が囮になるから逃げて!こう見えて足は早いんだよ」
「駄目です!」
そんなレヴィの叫びを無視し、晃は既に倒す算段を考えた。逃げ切れないと判断し、そうなればレヴィも助からないと判断した。
そうして追われながら端にレヴィを放り出し、矢を放ちながらヘイトを自分に集めて走っていた。10階層に向けて走り出す。レヴィ達が逃げ切れるとしたら晃が10階層にいき、時間を稼がないとだった。
「ごめんなさいターニャさん。約束守れませんでした」
一言発して中級層に当たる10階層にヒュドラを引き連れて向かうのであった。
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