作品について語ってみる・2

 ネタバレ第二弾ということで、次の長編作品である「初恋の痛み」です。


 前回、心理描写が足りなかった反省を踏まえて、心理描写に重点を置きました。それと、前回がドロドロしていたので、爽やかな話にしたいなと思いました。


 この話では、主人公はアリアだったのですが、アリアを取り巻く人たちも、ある意味では主人公でした。


「初恋の痛み」というタイトルの通り、恋を知って、失恋だったり、嫉妬だったりという、綺麗な感情だけでなく、醜い感情にも向き合うことを登場人物たちに経験してもらいました。


 主人公のアリアは人付き合いが苦手で引っ込み思案な女性をイメージしました。初恋の相手で婚約者でもあるキースを体を張って守ろうとする強さも持ち合わせています。


 キースは、伯爵家の三男坊ということもあり、後継候補になれず自分で身を立てる方法を考えなければいけないという微妙な立場の青年です。そのため、コンプレックスを抱えているのですが、それを人には相談できない不器用な人です。


 エミリアは、ドイツ語で「ライバル」という意味がある通り、アリアの恋敵でもあり、アリアにこうなりたいと思わせる理想の女性をイメージしました。アリアに成長を促してくれる女性です。

 父親の影響で必要悪の存在をわかっていて、力が正義と思っていますが、その考えをキースに覆されてしまいます。


 ルーカスは、エミリアを思うあまりにキースを妬み、アリアを傷つけようとします。ただ、裏設定では彼はエミリアのために改心し、実力でエミリアとの結婚をもぎ取ります。スピンオフで書くことも考えたのですが、私の心の中だけに留めて置きました。


 テーマは「初恋」と「成長」です。


 それぞれが初恋から成長していく過程を描けているといいなあと思います。

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