異世界恋愛を書くことへの迷い

 異世界恋愛とハイファンタジー。この二つが「なろう」では強いそうです。


 私はそれを知らずに、全年齢で初めて投稿したのは異世界恋愛の物語でした。


 初めはPVも一日に100くらいだったと思います。今考えるとそれでも多いですが、最初にR18で書いていた時は毎日30000を超えていたので麻痺していたのだと思います。


 でも、少ないからこそ落ち着いて書くことができていました。ですが、完結後にランキングに入り、そのジャンルが強いと知ったことで、異世界恋愛を書くのはやめようかと思いました。


 異世界恋愛にしたのは、私自身の心の動きを異世界風にすることで客観的に描きたかったからでした。現実恋愛だと私小説になりそうで嫌だったので。


「なろう」の片隅でひっそりと書かせていただけるだけで、私は幸せでした。目立たなくてもよかったんですね。


 だから次に書いたR18のリメイク版はテーマが重いことや目立たなくてもいいという思いから純文学のジャンルにしたのですが、恋愛色が強くなってしまい、悩んだ結果、異世界恋愛にしました。


 そうして異世界恋愛のジャンルを書くことから離れていたのですが、その異世界恋愛の話を読んでお気に入りユーザーにしてくださる読み専さんが増えました。


 すごく悩んだのですが、今年の一月に思い切って異世界恋愛を書くことにしました。その方々へのお礼のつもりでした。


 そうすると、また更にお気に入りユーザーにしてくださる方が増えました。そうしてまたお礼に異世界恋愛を書いてとなり、今に至ります。


 ランキングに入るからではなく、それで私に興味を持ってくださった方へのお礼のつもりで書いているので、お気に入りユーザーだからといって全て読んで欲しいわけではありません。合う、合わないもあると思います。


 それでも読んで評価してくださり、ランキングに押し上げてくださった気持ちが本当に嬉しいです。


 だからランキング除外にすることに躊躇いがあって、叩かれる覚悟で、ランキングに名前が載っているのを複雑な気持ちで見たりもします。


 異世界恋愛とハイファンタジー、この二つは激戦区ということもあり、目が肥えた読者さんが多くいらっしゃいます。だからこそ、感想欄が荒れることも知っています。


 書き手は公開する以上、そういう覚悟が必要なのかもしれません。ですが、顔は見えないとしてもその向こうには確かに心のある人が存在している。そのことをわかった上で言葉を選んでいただきたいと願ってやみません。

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