第4話 山口 リツ
山口リツは、ほんわかした恋愛ごっこなんて興味ない。
好きならエッチしてもいいと思うし、まだ中学生だからとかガードかけることはないと思う。まあ相手はしっかりと選ぶべきだとは考える。お金のために身を売るのは自分をおとしめるだけだ。本当の愛なら歳は関係ないと言うことだ。誰かれ関係なく遊ぶのは馬鹿な女のすることだ。
山口は、赤みの強い口紅をすると、とても高校生に見えない大人びた雰囲気をしている。
中学の時もよく告白された。直接、告白をした男子には丁寧に詫びて、付き合うことは出来ないと謝った。SNSとかで来たら、無理 とだけ返信した。
何も出来ずただ見てるだけの者は完全無視しだが、秋葉は面白かった。秋葉か自分に興味を持って、チラチラ見てるのは分かっていた。その彼に気づいていて、悔しそうにしている遠山さんが愉快だった。勉強もできるし、スポーツだって、またリーダーシップも教師に評価されてる彼女が、どうしていいか対処できないで、オロオロするのが愉快だった。図書委員同士だから二人になるチャンスあると思うが、彼女ともあろうものが自信ないのか、告白して断られるのが怖いんだろうか。
卒業まで二人は進展してなかったから、高校も別になりそのまま終わるのかと考えていたが、先日、秋葉と遠山さんがハンバーガーショップにいるのを見た。諦めてなかったんだと思い笑った。やるじゃん頑張ってると応援したい気分だった。そんな時だ。「どうしたの?」声をかけられた。自分に自信ある微笑みをした年上の若い男性。「なんでもない」歩き出した山口に自然と寄り添い歩き、話しかけて来る。ナンパだ。よくあることだ。でも少しだけ相手することにした。普段なら多分違った対応になる。今日は、まあいいかって気になったのは、遠山さんの勇気に感化されたのかも知れない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます