俺の人生って難易度高すぎないか?
乙女心って難しい1
何故だろう喋りかけても無視されてしまう。
何かまずいことでもしてしまったのだろうか。
そんな事を考えているとある女子に話しかけられた。
「何かあったの?」
「いや特に」
「そんなわけ無いでしょ。そんな暗い顔してたら分かります〜」
「顔に出てたか?」
「うん鏡で見てみる?」
手鏡を渡されその映し出された俺の顔を見て確かに暗い顔をしている事に気付いてしまった。
「確かに出てるな」
「でしょ?」
でもどう説明しよう。
「一目惚れした子と話さなくなったから」とそのまま伝えれるほど俺の肝は座っていない。
「まあ色々あってさ」
「だからその色々が気になってるの!」
これはめんどくさそうだ。どう誤魔化そうかと考えているうちに予鈴が鳴り彼女は自分の席に帰っていった。
ちなみにさっきの彼女は
女子の中ではまあ仲がいいとかと言ったら仲のいい女子の友達だ。
髪はショートポニーで顔は正直言って可愛い方だ。
とにかくなんとかなったなと考えながら授業を受けていると閃いた。
「「好きな人がいないと答えたのが悪かったのか。」」
そんな考えが頭をよぎったりもしたが、もし本当にそうなら何故そんな事で?とも考えたがそれは無いなと思った。
何故なら彼女と会ってから一ヶ月とちょっとしか経っていないのだ。自分ならそんな知り合ったばかりの人に対してあんな事で態度をそっけなくするほど子供じゃ無い。
でもまだ絶対とも言えないのだ。
何故なら急にしかも初対面の異性に好きな人を、聞いてくるほどの人だ。何があるか分からない。
ま、とりあえず寝るか。
そう俺は授業中だという事を忘れ寝てしまった。
「ー、ーい、おい!」
「あぁ?」
「な〜に寝てんだ蓮」
周りから聞こえてくる笑い声を無視しどう言う状況か考えていた。
「えーとこれには理由がありまして・・・」
「何だ言ってみろ」
どうやら寝ているところを見られてバレてしまったらしい。
「えーとですね、これはですね」
「ゴニョゴニョ言ってんな蓮!」
「ひぃ!す、すいません。何でもありません」
「よーし、後で職員室に来い」
「はい」
何で俺がこんな目に遭わなくちゃいけないんだ。
時は流れて昼休み俺は職員室に呼び出されていた。
これ一回やってみたかったのは内緒。
「はい、分かりました。次から気をつけます」
「ほんとに気を付けろよ?」
「はい、すいませんでした」
はあ、何だか妙に疲れた。これもあの転校生のせいだ。
そう言い訳をして現実逃避していると。
「おーい蓮〜」
唐突に背後から話しかけられた。
「なんだ小林か」
そうこいつは、幼馴染みの小林結菜。小さい頃から両親の仲が良くて自然と俺たちも仲良くなっていった。
ちなみにこいつは普通のボブカットで身長は百六十後半で女子の中では高い方だ。
てか俺の近く意外と可愛い人しかいなくね?てか俺、髪型に関して説明しすぎ?誰にとは言わないけど。
「何考えてたの?」
「いや特に何も」
そうこいつは小さい頃から何でもかんでもこれみよがしと言わんばかりに首を突っ込んでいく。
「嘘だ〜だって顔が辛辣って語ってたもん。何かイヤなことでもあったの?」
え、まじで?俺そんな顔してたのか?
「ねーねーどうなの?」
何でそんなに急かしてくるの?
「そんなわけ無いだろ」
まーこいつは何を答えても納得する単純な馬鹿だからなこれで納得するだろ。
「へー私の見間違えたんだね〜」
ほら単純だろ?
「ところでさー今暇?」
どこまでも単純だなとか考えたがそれがこいつのいいとこなだよな。
「ねー聞いてるー?」
「あー聞いてる聞いてる」
「ほんとかなー?」
「本当本当」
「わかったよー。じゃあ何話してた?」
「えーとそれは」
ヤバい今から「聞いてませんでした」なんて言えない、どうしたらいいものか、そうだ!
「あ、ごめん用事思い出したわ。また後で」
「あ」
ふう、なんとか逃げられた。
でも最後なんか寂しそうな顔してたななんか罪悪感がすごい後で謝った方がいいか。
そんな事を考えつつ走るのを辞めて歩きながら考えていた。
とにかく早く彼女を探しだして話を聞かないと。
あの事件がきっかけで俺にも色々障害が起こっている。
例えば
その一 理由が知りたくてずっと考えてしまい授業の内容が頭に入ってこない。
その二 最近は、夢にまで出てきて最近は眠れなくなった。
その三 俺の事が好きなんじゃないかみたいな妄想してしまう事がある。
その三はあんな事があったら今時の男子高校生なら誰しもが考えてしまうものだろう、うんきっとそうだ。
まあこの様に俺にも障害ができてしまうので早く解決してしまった方がいいのだ。
でもなんだかんだでそろそろ文化祭がある。
まあうちの学校は特殊で1ヶ月以上前から準備を始める。
文化祭は十月だと言うのに夏休み明けたらすぐに文化祭について話合いが始まる。
「そしてそこから俺のラブコメ的展開が始まる!」
「ふんっ、何言ってんだバカにぃ」
「痛いだろ」
「知るかっ」
今俺の後頭部を豪快に殴ってきたのは、妹の
俺の2歳年下の妹でやたらと突っかかってくる。
そう、今は午後五時過ぎ。
俺は結局いつ、どこで話しかけるか考えているうちに勝手に足が家へと向かって歩いていて、いつの間にか家に着いていたのだ。
それはさて置き、顔だけはこいつの家族で本性を知らなきゃ惚れてしまいそうな程可愛い。
これってシスコンに入らないよな?
「いやさぁこう言う展開ってラブコメ的展開っぽくないか?」
「何が?」
「いやだからさ〜」
「だから何の話よって言ってんの」
そうだった突っかかってくると思ってこいつには話してなかったんだった。
まずいどうしたら良いんだろうか。
「早くなんのことか教えなさい」
とにかく何でもいいから早くごまかさないと。
「いやぁ〜妄想の話だよ妄想の」
「ハァ〜妄想って気持ち悪いんですが?」
「なぜ疑問形?」
まあ何にせよごまかせたなら良かった。
ばれたらどれだけめんどくさい事になっていた事か、想像しただけでゾクゾクしてきた。
「まあ、何でも良いけど妄想を家でぶちまけないでくれる?」
「それはすまなっかったと思っている」
「わかったらならよろしい」
何でこいつこんなに上からなんだ。
俺お兄ちゃんだよな?
これおかしいよな?
そんな事を考えながら自室に行きゴロゴロしてながら結局どうしようかと考えていた。
「俺はどうしたら良いんだろう」
そんな独り言を呟きながらライトノベル小説を読んでいた。
『なああの質問の意図って何なんだよ?』
『もうわかってるくせに』
『何のことかわからないな〜』
『もうっ意地悪なんだからっ』
何だこいつ羨ましいと思うほどのイチャイチャシーンのページを捲っていくと、
『あの時の質問の意図は、その君が好きだから好きな人がいるかのチェック』
『やっぱりそうだったのか、ふふ』
『やっぱりわかってたんじゃんもうっ』
今出てきたあの時の質問っていうのは、俺にあの謎で唐突に変な質問を聞いて来た例の人と同じで「好きな人っているの?」という質問だった。
これともし同じならその、あの転校生は俺の事が好きとまでは行かなくても多少なりとも気になっているという事になる。
そしたら勝ったと同然だ。何故なら相手の質問の意味を理解していて負けるわけがない。
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