第2話:目覚めと違和感



「はっっ!!寝ちゃってた!!」


「はっ!?お……おはよー七美くん…」


「あ、おはよーございますってなんか顔赤いですけど大丈夫ですか?」


「うぇっ!?だ、大丈夫だよぉ?」


 よく見たら周りの人達も顔が赤くなっている…。もしかして……。




 風邪流行ってる!?

僕も気をつけないと…。


「って今何時!?授業は!?」


「あっ…あー、今もう放課後なんだ…。あはは…」


「えぇぇぇぇ!?なんでみんな起こしてくれなかったの!?」


「えっ!?そ、それは…その…」


 ?急に喋らなくなっちゃった。周りのみんなも様子がおかしい?

 なんか顔がみんな真っ赤だ。


「授業中も先生が可愛さにやられたなんて言えないわ…(ボソ)」


「?ごめん、今なんて言ってた?」


「!?なななんでもないわよ!?」


「そっか。うぅーー、そうだっ!ねぇ島崎さん、ノート今日貸してくれない?明日の朝返すから…駄目かな…?」



 今の七美は上目遣いで寝癖が付いていてそれはもう……。



「はぅあっ!!!」


「えっ!?し、島崎さんっ!?」


「ぜ、全然大丈夫よ…ノート何十枚でも貸してあげるわ…」


「えっ、そんなにいらないよ…。でもありがとうっ!」


「「「「「ぐわぁっ!!

」」」」」


「えっ、みんな大丈夫!?どうしたの!?」


「「「「「だ、大丈夫よ(だ)

」」」」」


「はぁ、まさか寝ちゃうなんて…お母さんとかに怒られちゃうかな…。じゃあノートありがと!明日返すね!じゃっ」



 僕は少し重い足取りで帰るのであった。

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