第1話:事の始まり



「うーーん…やっぱり眠たいや……。昨日夜更かししちゃったから…」



 僕は笹田 七美。周りから可愛いと言われているが歴とした男の子だ!

どちらかと言うとカッコイイって言われたいのに…。


 今日は月曜日。昨日の夜に面白そうなテレビ見てたら面白くてつい見過ぎちゃった。


 学校では寝ないようにしないと…。何故か母と妹と幼馴染に絶対寝るな!と言われているが。

 確かに学校で寝るのは良く無い事だけどそこまで?ってほど言ってくる。


 とりあえず今日を乗り越えよう!


〜〜


「みんなおはよー」


「あっ七美くんおはよー」

「おっす笹田」

「七美ちゃん今日も可愛いねぇー」


 クラスのみんなはいい人で僕が挨拶するとみんな返してくれる。


「七美くんおはよう」


「おはよう、島崎さん」


 この人は同じクラスで一番仲がいい島崎 蘭しまざき らんという女の子だ。


 自分の趣味とよく会うことがあって、意気投合した。


「七美くんどうしたの?なんか体調悪そうだけど…保健室行く?」


「ううん、大丈夫だよ。昨日ちょっと夜更かししちゃって、少し眠いだけだよ」


「そう、ならいいけど…ちゃんと寝ないとお肌が荒れちゃうわよ?」


「そうだね、気をつけるよ」


 少しお喋りをしつつ、一時間目の用意をした。


 一週間の初めだし、しっかりしないと…!

寝ないぞ…絶対寝ないぞ!!


〜一時間目〜


 よし、まだ大丈夫…目もちゃんと開いてるし、欠伸も数回だけだ。


〜二時間目〜


 やばい…少し瞼が重い…。

欠伸の回数も増えてきたし、頭が回らない…。


〜三時間目〜


 目はもう三分の二閉じてる…。

ノートに書いている文字はほぼ、暗号みたいになってる。


〜四時間目〜


 目がぁっ、目がぁっ!?もう何度か閉じたり開いたりを繰り返してる。

授業の内容なんかもう入ってきていない。ノートも書けていない…。あとでノート貸してもらおう。

 これが終わったらお弁当…そう考えよう!


 あっ…駄目だ、食欲より睡眠欲が……。



キーンコーンカーンコーン


「終わったぁぁぁ……」


バタンッ


 授業が終わった脱力感と共に睡眠欲がどっと来て寝てしまったのだ。


「ちょっと七美くん!?大丈夫————」


「すぴーーーー……」


「はうっ!?」

(な…何かしら…この可愛い生き物!?お持ち帰りしたいわ…。じゃなくて!普段から可愛いけど寝るとめちゃめちゃ可愛いじゃない!!)


「島崎さぁーんどうしたんで————」

 女友達が一人来た。来ちゃ駄目!やられちゃうっ!


「うにゅ〜〜」


「「はぅあっ」」


 周りの女子達がどんどんとノックアウトされてゆく。


「何々?二人ともどうし————」

「なぁにやってん————」

更に二人が……。


「……めんちかつ……」


「「「「ぐわぁっ!!

」」」」



 一人で、また一人とダウン!



「おーいお前ら授業終わったからって騒————」

 更に女性教師が来てしまった。


「ぷー、ぷー」


「「「「「…………っ

」」」」」


 鼻が詰まっているのか変な音が鳴っている。


「こ…これはやばいわね…」


「えぇ…」


「そうだな」


「「」」


 喋れなくなっている人もいる。


「寝ている姿がこんなにも可愛いいなんて……」



 周りは女子に囲まれている。その目は草食動物を狙う肉食動物のようだった。




 この日から、この笹田 七美の波乱万丈の日々が始まる。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

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