異世界に君臨するは 4(終)

 


 その顔は恐怖と畏怖を具現化したような龍だった。



 その角は憤怒を具現化したような悪魔だった。



 その眼は八つあり強欲を具現化したような蜘蛛であり獣だった。



 その口は全てを喰いつくす暴食のような牙だった。



 その巨体は漆黒で傲慢を具現化したような筋肉だった。



 それらを覆う鎧は禍々しくも美しく、黒鉄なのに眩しさを感じさせた。


 

 そして羽織ったマントは一国の主を象徴するに相応しい豪華絢爛な芸術品だった。



 さっきまで見ていた王様がただの金持ちにしか見えなくなるくらい、威厳が違う。


「貴様らは転生者で間違いないな?」


 魔王の低く、響き渡る声は体の芯まで届く。


「だ、だったら何だ」

「ならこの持ち主は貴様らの仲間で相違ないようだな」


 空中に出現した黒い渦に手を入れて物を取り出した。それは血だらけになった稲葉の眼鏡だ。


「先ほど鉢合わせになったので確実に殺した。もう血肉も残っていない」

「こ、の……!!」


 頭に血が上った太陽が前に出た。


「止めるんだ小杉君!!」


「『絶叫ハイパーボイス』!!!!!」


 大音量の衝撃が魔王に向かって一直線に発射される。横にいた智春達も余波で吹き飛ばされるくらい強力だった。



 だがその一撃は届く事は無く、太陽だけが爆ぜて消し飛んだ。



 吹き飛んだ血が智春に当たり、何が起きたのかすぐに理解できなかった。


「……は?」

「『反射プロテクト』。全ての物理攻撃を倍にして返す基本魔術だ。自身の威力が高ければ高い程死亡率が上がる」

「クッソ!! なら魔法はどうだ!!」


 豊田の能力『魔法技術』と『精霊術』の合成魔術は強力で、【火魔法】の威力は柿崎の『神の盾』でも衝撃が伝わったほどだ。


「喰らえ! 【火炎バーニング竜巻ストーム】!!」


 豊田が放ったのは炎の竜巻だった。周囲一帯を焼き尽くさんとばかりに荒れ狂い、魔王目掛けて突撃する。



「【打ち消し】」



 魔王の一言で炎が消えた。まるで何事も無かったかのように、魔法の全てが無くなっていた。


「な、ん」

「上級魔法の重ね掛け程度で倒せると思っていたのか?」


 魔王はゆっくりと豊田に指を差し。



「【火弾ファイアバレット】」



 ピュン、と高い音が聞こえたと同時に豊田の胸に穴が空いた。


 豊田は口から血を吐き、そのまま床に倒れた。


「っ……。 は……」


 智春は自分より強い二人があっさりと殺されてしまった事に恐怖していた。


 『爆破魔法』も通用しない相手にどう戦えばいいのか、逃げるにしてもこの状況からどうやって逃げればいいのか、全く思いつかなかった。


「菅田君! ここは俺に任せて逃げるんだ!」


 太田が前に出て剣を構える。


 剣の名は『聖剣エクスカリバー』。魔を払う最高位の魔剣だ。これは『聖騎士』の能力で手に入れたもので、自由自在に出し入れできる。


「先ほどの少年か。『反射』で瀕死だったが回復したようだな」

「なら何故逃がした?」

「群れを探すなら弱らせて泳がせるのが最善だ。だから逃がした。まあ残りは貴様らと一匹だけだがな」

「……全滅したのか。俺達以外」

「そういう事だ」


 歯を食いしばり魔王へ切り込む。


「ならば、少しでも仇を取らないと……!」

「手も足も出なかったばかりなのにか?」

「っ……」


 太田はさっきの事を思い出し尻込みしてしまう。


 自分が持てる最強の一撃で仕留めようとしたが、指先で止められてしまいそのまま瀕死の一撃をくらってしまった。このまま戦っても勝てる見込みは無い。


 考え込んでいる最中、魔王の頭周辺が爆発する。


「(太田くん、俺が爆破で目眩ましをしているうちに攻撃を)」

「(ありがとう菅田君!)」


 小声で合図をすると同時に太田が走る。5m近くある巨体の後ろへ回り込み、大きく跳躍する。爆発による音と煙で魔王が後ろに気付いていない。そこを狙って首に剣を振りかざす。



「終わりだァァァァァァァァァァ!!」


 

 太田は空中で串刺しになった。

 黒い大きな針が身体を貫通し、全て急所を的確に付いている。

 

 剣は、魔王の首に届かぬまま空を切り、地面へ落下する。

 刺された時点で太田は絶命し動かなくなっていた。



「何で、何で奇襲が!?」

「最後に大声を上げるからだ馬鹿者。そして貴様もここで終わりだ」


 智春を睨みつけ、



「【爆砕ブラスト】」



 呪文か、それともスキルか、智春が判別する前に体が粉々に爆発した。



 智春は体が無くなる直前に思った事は、雨宮の安否だった。

 どうか、無事に生きていますように、と。



 ・・・・・



 王宮の地下通路


 そこに王様やブラブンド宰相、上級貴族達が逃げ込んでいた。


 大広間から緊急脱出できる通路があり、そこからここまで下りてきていた。そして国外の出口に向かって歩いていた。


「ブラブンド、首尾はどうなっている?」

「はい、隣国のヴェームス卿に一時匿ってもらう手筈は整っています。予定通り国は設置した魔石で全て焼き払われます」

「よろしい。後は奴と合流するだけだな」


 しばらく歩くと少し広い場所に出る。


 そこは元々隠し財産を入れておく場所で、金銀財宝、美術品など置かれている。

 しかしそこには何も無く、もの家の空だった。


「あれだけの財宝を収納出来るとは、流石転生者」

「いやあ苦労しましたよ、おかげでボックスパンパンなんですから」


 待っていた人物は明彦だった。


 暗い部屋の中でニタニタと嫌な笑みを浮かべている。


「しかし王様も人が悪い。前線に出る振りして戻って来させるなんて」

「何を言う。君も似たようなものではないか」

「まあそうですけど。とりあえず全部持ったんで、長居は無用。さっさと出ましょう」



「そう簡単に出られるとでも?」


 

 聞き覚えの無い声が響き渡る。

 声のした方向を見ると、陽炎の様に揺らめきながら魔王が姿を現した。


「ひぃ?! ま、魔王!!」


 王様達は血相を変えて後退する。


「大丈夫ですよ王様。ここは俺に任せて下さい」


 アイテムボックスをル・テラに渡し、明彦が魔王の前に立ちはだかる。そして二本の剣を抜く。


「あんたが八天眼の魔王か。本当に目が八つあるんだな」

「『魔剣グラム』に『聖剣エクスカリバー』。どちらも作ったようだな」

「へえ分かってんじゃん。俺の『装備創造』は見た装備品なら武器でも何でも複製できる。クオリティはオリジナルより上だぜ」

「スキルレベルが高ければ可能な芸当だ。そのスキルレベルの高さ、?」


 異世界転生にはいくつか種類がある。


 今回王様や貴族と言った元の住人に呼ばれる『儀式転移型』、神といった上位存在によって一度別世界を迂回して召喚される『降臨転移型』、死んだ後生まれ変わって赤子からやり直しでやってくる『輪廻転生型』。大きく分けてメジャーなのがこれら3種類になる。


 それを見分ける事が魔王には可能なのだ。


 そしてそれらが重複している場合もだ。


「貴様からは『儀式転移』と『降臨転移』の二つの転生跡が残っている。つまり以前に別の異世界で転生した。そうであろう?」


 明彦は不気味な笑みを浮かべたまま、


「正解だぜ魔王様。俺は別の世界で覇者になった男だ。まあ裏切り者のせいで記憶や力を失った状態で元いた世界に返されたがな」

「よっぽどいなくなって欲しかったんだろうな」


 さっきまでの笑みが消え、苦虫を嚙み潰したような顔になる。


「あいつら俺が一番上に立ってやるって言ってんのに聞きゃしねえで反乱を起こしたのさ。馬鹿な連中だぜ」

「それで殺したのか。雨宮加奈子と同様に」


 ピクリと、明彦は雨宮の名前に反応する。


「まあな。あいつ俺と王様の会話を盗み聞きしてたのさ。そしたらそんな事やっちゃいけないとかいい子ぶって説得して来た。だから殺した」


 彼女の能力はレベル1の時点でかなりの距離を聞き分ける事が出来ていた。レベルアップしたことでやましい会話も全て聞いていたのだろう。


「おかげで余計な仕事が増えて面倒だったが、王様も兵士達も全員裏を合わせてくれたから馬鹿共には一切気付かれなかったよ」


 またニヤニヤ笑いながら間合いを詰めてくる。


「記憶はこっちに来てから一週間位して戻って来た。理由は分からねえが好都合だったよ。俺は王様と交渉して、この世界の財宝全てをくれてやるから協力しろって事で話が付いたのさ」


 魔王は明彦の動きを目で追い続ける。


「それで、こちらの世界でまた覇者になろうと?」

「当たり前だ! 今度こそ俺は異世界の覇者になる! そのためにここで死んでもらうぞ、魔王!」


 明彦は自らの力を解放して魔力、筋力を上昇させる。


「流石転生者じゃ! このステータスならいけるぞ!!」


 ル・テラ32世はステータスチェックの魔道具で明彦のステータスを確認していた。


 ーーーーーーー


 名前:前田明彦


 Lv:150

 HP:5000(+99999)

 MP:10000(+99999)

 ATK:30000(+99999)

 DEF:30000(+99999)

 MATK:30000(+99999)

 MDEF:30000(+99999)

 DEX:28000(+99999)


・能力

  ???????


 ーーーーーーー


 能力はスキル『隠蔽』で隠されているが、この値は本物ということは分かる。


 装備品による補正ではあるが、十二魔将を凌駕する数値ならば魔王に勝てる。その確信があった。


 魔王もステータスを確認していた。


「ほう、装備品をアイテムボックスでまとめて装備したか」


 アイテムボックスは一個の装備として認識されるが、その中身までは装備されている認識は無い。


 だがスキルレベルの上がった制作スキルで造れば中身も装備として認識させられるのだ。それを利用して補正値を上げる事を可能にした。


「死ねや魔王!!」


 会話で稼いだ時間で強化スキルを発動し続け、常人には見えない速さで斬撃を繰り出す事に成功した。完全に仕留めた。誰もがそう思った。



 が、魔王はその上をいっていた。



 瞬時に取り出した黒い宝石の塊の様な剣で明彦を一閃し、真っ二つにする。


 踏み込みも、剣筋も、何もかもを明彦を凌駕し切り捨てる。


 勢いを持ったまま壁に激突し、血しぶきを上げて床に落下する。


「あ、あ……」


 ル・テラは腰を抜かしてへたり込んでしまった。


「……いつまで寝ている? この程度では死なんだろ」


 明彦の分かれた体が元に戻り、ゆっくりと立ち上がる。


「スキル『不屈』。一度だけ死を免れる能力だが、死んだ気分はどうだ?」

「馬鹿な、あり得ない!? 俺より上なものか!!」


 前の異世界の魔王はこのステータスの半分にも届いていなかった。誰もこの力には敵わない。最強無双の力のはずだ。そうに決まっている。


「【分析】!」


 魔術【分析】で魔王のステータスを調べようとした瞬間、目玉が吹き飛んだ。その激痛は想像を超える。


「ぐああああああああああ!!!!????? 目があああああああ!!!!!!」

「ステータス看破に対する手段を取っていないと思ったか間抜け」


 魔術【防衛術式】


 自身の状態、弱点を相手に知られないために、そういったスキル、魔術を使用して来た者を破壊する術式だ。今回は『見て』こようとしたので使用者の『目』が吹き飛んだ。どの道『隠蔽』スキルで見えないので意味は無い。


「ぐ、ああ……! 『完全回復』……!」


 藻掻き苦しみながら治癒魔法で目を治した。


「まだやるか?」

「な、めるなあああああああああああああああ!!!!」


 手をかざして魔法を発動する。【聖炎属性】の【ハイ・フェニックス】を無詠唱で放つ。その炎は大きな鳥の形を模し、全てを焼き尽くす意思を持つ炎だった。


「【打ち消し】」


 しかし魔王の魔術で消滅する。さっきの【火炎竜巻】同様に消え去ってしまう。


「畜生! 何で!」

「属性魔術は体内外の魔力を魔術回路に通し、外部へ出力することで発動する。その出力した魔力を分解、妨害しているだけだ。人族の魔術は無駄が多いからやりやすい」


 明彦の状況は完全に劣勢だった。


 今まで培った技術が通用しない相手と戦うのは初めてだ。しかも本気を出される事も無く圧倒されている。

 

 少しずつ、絶望に蝕まれていく。


「うぐ、ああああああああ!!!!」


 絶叫と共に突進する。策は無く、ただひたすらに猛撃するだけだ。


「手が尽きたか。……もういい、興醒めだ」


 

「【暗黒消滅ブラックホール】」



 明彦の前に黒い球体が出現する。それは周囲を、風景ごと吸い込んでいく。回避しようとしたが時既に遅し、体は無理矢理折り畳まれ逃げる事も敵わず飲み込まれていく。肉体が潰れる音も、絶叫も、全て闇に飲まれて消え去った。そこには、もう何も残らなかった。


「さて、後はお前たちだ」


 魔王はル・テラ達に近付いた。


「な、何故こんな事をする?! 我々が一体何をした!?」

「白々しい。お前は我が魔族に法外の奴隷を売ろうとした」

「それがどうした! 奴隷なぞどこの国でもやっているではないか!」

「実の娘と妻を売り飛ばすのが普通か? 自分の財宝のために」


 ル・テラは険しい顔をして、


「財宝は裏切らない! 決して失われの輝き! 人間など裏切るし、老いる! だから売れ時に売った! それの何が悪い!?」


 魔王からどす黒い気配が漏れ始める。


「財宝のために国の民からも金を奪い取り、貧困、疫病、餓死を蔓延させた。それが一国の主がすることか!!」


 魔王の一喝は地下通路全体を震わせる。


 転生者達を城に出さなかった理由がこれだ。


 もし国の現状を知って転生者達が変な気を起こされれば面倒な事になる。それを恐れて、国にいる間は城の外に出る事を禁じた。


「軍だけ贔屓し、下々をないがしろにすれば今代で国は潰える。後の者のためも考えない貴様らは屑以下だ。そして何より、自分達の手を汚さないためだけに異世界者召喚を行った。しかも【死の呪い】と【疫病蔓延】をかけてだ」


 【死の呪い】は肉体の一部に刻印しておくことで、任意でその者を死に至らしめる呪術だ。


 【疫病蔓延】も呪術で、対象が死んだ時に術者の任意または自動で発動し、周囲に疫病を撒き散らす病原体にする。


 ル・テラはこちらに異世界人を呼ぶ際、【死の呪い】と【疫病蔓延】が付与されるよう仕込みをしていた。つまり転生者達を生体兵器にして魔族領に向かわせる計画だった。早急に向かわせたかったのもそのためだ。


「本来は全員病原体にする計画だったのだろう。だがさっきの特殊な転生者を手に入れたことで計画を変更した。他の転生者を疫病の病原体にし送り込み、その後で侵攻する予定だったのだろうが、当てが外れたな」

「ぐ、うう……!」


 ル・テラに詰め寄り、その首を締め上げる。


「我は転生者が好きではない。特に貴様らが呼び出す頭が悪く欲にまみれた輩はな!」

「うぐえええ……!!」


 その隙を付いて、ブラブンドがアイテムボックスから魔道具を取り出す。


「死ねい魔王!!」


 『即死装置』


 明彦がスキル『即死インスタンデス』を再現した魔道具で、どんなレベルでも使用可能な殺戮兵器。明彦本人には効かないよう安全装置が付いているが、今や無用の長物だ。


「『即死インスタンデス』!!」


 ブラブンドが放った『即死』は確かに直撃した。しかし魔王は一向に倒れない。


「馬鹿な、レベル差関係無く殺せるはず……!」

「何も対策をしていないと思ったか? 『即死』程度『状態異常無効』スキルで簡単に防げる」


 空いている手で指をはじいて鳴らす形を取る。


「貴様らはここで滅べ」



「【消滅ディスペア】」



 パチン、と指を鳴らす。


 ル・テラ達の体は徐々に灰になり、崩れていく。灰になる恐怖に叫び、苦しみ、懇願してくる。


「うわあああああああああああ!!!!!??? 死にたくない! 死にたくないぃぃぃ!!!」

「た、助けてくれ! 命だけは、どうか!!」

「嫌だ! 嫌だあああああああ!!!!!!!」


 魔王は冷めた目で見降ろすだけだった。


「その声を無視し続けた貴様らに、その言葉を言う資格は無い」


 そして、ル・テラも、ブラブンドも、上級貴族や官僚達も全員が灰となった。着ていた服も遅れて灰になり、跡形も無くなった。



 ・・・・・



 魔王は王宮の外で待っていた十二魔将達と合流した。


「今戻ったぞ」


 十二魔将達は魔王の前に整列し、片膝を付き、片手を胸に当てる。第一声を発したのはマリーナだった。


「行幸お疲れ様でした。魔王様」

「首尾はどうだ?」

「当初の目的である王宮及び城内の人間全ての殺害は無事完遂しました」

「よろしい。ラディオン、アギパン、マリーナ、クトゥルー。皆ご苦労であった。詳しい報告は戻ってから聞く」


「「「「はっ、仰せのままに」」」」


 魔王は懐に入れていた一枚の紙を取り出した。


「魔王様、それは……?」

「『ステータスチェック』で『出力された』私のステータス表だ。まさか【防衛術式】に抜け道があったとは、まだまだ精進が足りないな」

「『出力された』、ですと? それはまた珍妙な……」

「それって何が違うんですかい、魔王様?」

「本来出力するにはまず見なければならない。だが見れば【防衛術式】で妨害される。となるとこれは見る工程を飛ばして出力されていることになる」

「あら~、そんな事が出来る転生者がいたなんて驚きだわあ!」


 魔王は記された数値に目を通す。



 ーーーーーーー


 名前:魔王


 Lv:63072008100

 HP:880097805521

 MP:1009054368700

 ATK:90574300900

 DEF:89009756000

 MATK:99130735600

 MDEF:98007555131

 DEX:60875311000


 ・能力

  ????????????

  出力不可


 ーーーーーーー


「数値の正確さは上出来だ。が、能力看破までには至らずか」


 紙を燃やし、灰にして風に流す。


「じきにこの国の姫と王妃が戻る。その前にここから去るぞ」

「承知しました」


 転移用魔法陣を出現させ、本拠地へ戻る準備を進める。


『ありがとう』


 魔王に一人の少女の声が届いた。既に亡き雨宮加奈子の声が。


「(…………生まれ変わるなら魔族になれ。さすれば我が民として寵愛しよう)」



 魔王達は本拠地へ戻っていった。




 ・・・・・


 とある異世界。

 そこは科学よりも魔術が発展し、ファンタジーというに相応しい世界。

 そして、大量の異世界人が転移してくる世界でもある。


 これは、異世界に三千年君臨する歴代最強と言われる魔王の物語である。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る