第8話 ストーカーに関して調べてみたんだけど
家のポストをまずチェックしてみたが、スーパーのチラシがあるくらいだった。あ、卵むっちゃ安いじゃん、さっき確認しておけばよかったな。
あ、やっべえ、鍵あけてないから桔梗は入れないじゃんと思ったのだが普通に家に入っていった。あれ、また鍵をかけ忘れたかな。大丈夫か俺。
俺は桔梗を追いかけるようにして部屋に入った。そこにあるのは制服からメイド服に着替えている桔梗だった。え、何でこいつ普通にメイド服に着替えてんの? とか普通人の部屋にはいるときは一言いうものじゃないか? とか色々あったがブラジャーが包む豊満な胸に俺の思考はショートした。
「わっ、悪い!!」
あわてて、ドアを閉めたが俺だがまだ心臓がバクバクと鳴っている。はじめてみた同級生のおっぱいのせいでやばい。あれ、これって俺の部屋だよな。なんで俺が謝るんだと思ったがいいもんみれたからいいか。
「もう……刹那ならみてもいいんですよ」
「いやいや、よくないでしょ。何で着替えてんの?」
ドアごしから桔梗の声が聞こえるが俺は心臓をバクバクさせながら答えるだけだった。
「え、だって刹那が可愛いっていってくれたから……もう大丈夫ですよ、私似合ってませんか?」
「いや、くっそ似合ってるよ!!」
ドアを開けてメイド服の彼女を見る。昨日は冷静にみれながったが改めてみるとすげえ、スカートからのぞく生足と、清楚そうな衣装のくせに谷間が強調されるようにその部分だけが露出が高い。まあ、俺が趣味で買ったんだから俺の好みなんですけどね!! って見とれている場合じゃなかった。
俺は家に置いていた携帯をみる。ん、通知と着信が99件? え、カンストしてるんだけど。
『授業はどうですか? 寝てはいけませんよ』『あの……返事ください』『なんで既読もしてくれないんですか?』『いい加減怒りますよ』『すいません、冗談です』『やっぱり私の事嫌いになってしましましたか?』『そのお弁当作ってきたんです、お昼に一緒に食べませんか?』『私より委員長のほうがいいんですか』『返信くださいよ、ねえ!!』
などという内容が1分おきくらいに送信されている。授業大丈夫だったのかな?
「桔梗これって……?」
「だって、全然返信くれないから心配になったんです、嫌われたかと思ってしまいました。でもこうして頼ってくれるって事はちがうんですよね……?」
「ああ、もちろんだよ」
「よかったですー!!」
上目遣いで不安そうにみつめてきた彼女はおれの一言で安心したのか抱きついてきた。腕にすごい柔らかい感触と甘い匂いが俺を支配する。普通心配だからってこんな連絡はしないと思うけどなんか胸とか気持ちいいしまあいっか。
とはいえ、このままではまずい、俺も健全な男子高校生なわけでエッチな格好をした巨乳メイドさんがいたら俺の股間が暴発トランザムしてしまう。
「とにかくストーカーに関してしらべてみよう」
「はい、そうですね。どうくるかわかれば対策できますもんね。書かれていることさえやらなければいいんですよね……」
「ん、何か言った? とりあえず読むよ。やっぱり男性がストーカーに会うのは少ないみたいだな。魅力的すぎる自分が憎いぜ」
俺はネットで検索しながら読み上げる。結構記事があるな。
「まずはストーカーは身近な人が多いです。視線を感じたら誰かにつけられてるかもしれません。そういや、今日購買部に行った時なんか視線を感じたな」
「うっ……、あれは違うんです。返信がなかったから……」
「次はものを奪われている可能性があります。何かなくなったら気をつけましょう。パンツなくなったけど風でとばされたんだっけ? じゃあ違うなぁ」
「う……それはその……掃除の報酬というかつい……」
「あとは盗聴に気をつけましょう。これは流石に大丈夫だなぁ、あれ、やっぱりストーカーって俺の気のせいだったのかな」
「うっ……これはあくまで幼馴染が心配になっての行為だから大丈夫ですよね……悪用はしてませんし」
「おい、桔梗、汗すごいけど大丈夫? これ使えよ」
俺は部屋に置いてあるタオルを桔梗に投げて渡した。やたら汗をかいているけどそんなに部屋暑いからなぁ? とりあえず暖房弱めとこう。
「刹那の匂いです、えへへ……」
「え、洗濯したはずなんだけどそんな匂う? 新品のタオルあるからそっちにしようか?」
「いえ、これでいいです。これがいいんです。私の匂いが移ってしまったので、このタオルはいただきますね、代わりに新品のタオル弁償しますから」
「いや、別にそこまでしなくていいんだけど……」
その後対策をはなしあったがいまいちいい案は浮かばなかった。結局あまり一人では行動しないようにしようということだった。
「うーん、委員長にももう一回相談してみるかなぁ」
「委員長……なんでそこで委員長が出てくるんですか? 私じゃだめなんですか?」
委員長の名前を出したとたんそれまで笑顔だった桔梗が無表情になった。瞳は昆虫のように無機質だ。そういえば昔セミとりとかやったなぁ。懐かしくなったね。
「だって、普段は桔梗がいてくれても、俺らクラス違うしね、それに他の人の意見を聞くのも大事だろ」
「うう……確かにクラスが違いますもんね……じゃあちょっと携帯貸してください」
「え、いいけど、あ、でも暗証番号……」
「誕生日ですよね、知ってますよ」
そういって彼女は何やら俺の携帯をいじる、あれ? 冷静に考えたらなんで俺の携帯の暗証番号が誕生日って知ってるんだ。いったっけ? 桔梗をみるとなにやらアプリをインストールしているようだ。スマホを操作するたびに胸が揺れて目の毒だ。やっぱりこの衣装最高だな。
「はい、これで何かあっても大丈夫ですよ、私が助けに行きますからね」
「よくわからないけどありがとう」
携帯をみるとなにか見慣れないアプリが追加されている。一体なんなんだろうね。まあ、俺のためっていうんだから変なアプリじゃないんだろうと思うけど。
そうして俺達は一緒に食事をして一日をすごした。桔梗の手に傷が増えていたが本当に大丈夫だろうか? うちの包丁って持ち主を選ぶ魔剣とかじゃないよね? とりあえず治療はしたけど新しい包丁買うかなぁ。しばらくはきったりするのは俺がやろう。
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