第4話

僕は思わず部屋を飛び出し星が落ちた方へむかう。


「なに地震?ヒロ大丈夫?」

心配する母さんをスルーして僕は家を飛び出した。


「この辺のはず」

星が落ちた付近は大きくくぼみ、砂煙があがっている。

所々が焼け焦げていてまさに隕石という感じだった。


「きっと今を逃したら規制されて隕石に近付けなくなるはずだ。」


なんだろう

なくしたはずの夢。諦めたはずの夢。子供のころに夢見てた。あの頃のキラキラした世界。

僕は夢中で隕石へと走った。


隕石の近くまできた。

隕石だと思ったものは隕石でもはなく、ましてや流れ星でもなく明らかに金属で、見たことのない模様や七色の光をはなっていた。


「宇宙船だ。」

直感がそうつげていた。


ガシュー。

大きな音とともに隕石もとい宇宙船が開く。



(宇宙人がのっている。

宇宙人ってどんなのだろう。殺されるのか。

そもそも対話は一般人に許されていない。今なら逃げられる。どうする。)


恐怖はあったが好奇心には勝てなかった。

恐る恐る中を覗きこむと。


「そんな。ばかな。」


そこには見たこともない服をきた女の子がいた。

なにもかもが初めて見るものなのにその顔には見覚えがあった。


それは紛れもなく僕の妹だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る