猫の親子

ここは、町はずれの一角にひっそりとある、一人の魔女が営むカフェ。

『ウィッチカフェ』

一般のお客様には見えないように魔法が掛けられており、店の前に斜めに置かれてある看板を、まっすぐに直すとお店が現れるという仕組みになっている。


ひっそりと営業しているウィッチカフェには、いろいろなお客様が訪れる。

いろいろな種族、動物、時には一般のお客様も。

仕事の合間に来る人や、ちょっとした観光、常連さんになってくださっている方も多い。

そんな方々の、ちょっとした憩いの場なのです。


さぁ、本日はどんなお客様が来てくださるのでしょうか?


カリカリカリ。

おや?今日は扉が開く音ではなく、扉をひっかく音が聞こえますね。

この音は――

「ニャーン」

猫さんでした!しかも、猫の親子です!

「いらっしゃいませ!」

「ニャーン」


猫親子は、入店後すぐに窓際の席に座った。

「何にしますか?」

「ニャー」

「ニャー」

「かしこまりました!」


猫親子は、ミルクを注文した。

ちなみに、何故猫さんの言葉が分かったかと言うと、魔女は魔法学校でいろいろな種族や生き物の言葉を学び、マスターしているからである!

私は、エッヘンと言わんばかりに、キッチンでドやった。


「お待たせしました。ミルクと、こちらサービスの小魚です」


私は可愛いものに目が無く、甘い。

故に、サービスしたくなる!


「可愛い。可愛い。可愛いなぁ。頭ナデナデしたいなぁ」

「ニャン」

すると、私の声が聞こえていたのか、猫親子が私に向かって頭を突き出してきたのです!

「い、いいんですか?」

「ニャーン」

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……」


モフモフ。フサフサ。ナデナデ。

超可愛い!至福の瞬間なり!


おっと、初回同様少し舞い上がってしまいました。


「また来てくださいね!」

「ニャーン」

「ニャーン」


カランコロン。

「ありがとうございました!」


猫親子は、町の方へと姿を消していった。


では、本日のウィッチカフェはここまで。如何だったでしょうか?

本日のお客様は猫の親子。明日はどんなお客様が来るでしょうか。

楽しみですね♪


それでは、いい夢を🌙






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