第9話

「おはよう、春くん!」


「お、おはよう。」


次の日、何事もなかったかのように充希が俺の家にやってきた。昨日ので気まずいなと思っていた俺がおかしかったのかな?というか、今日は学校はないのだが・・・・。


そういうといきなり抱きついてきた。


「お、おい!?」


「春くん寂しかったでしょ〜?」


「いやまだ一日しか・・・・。というかここ玄関先だろ、はやく家入るなら入れ!誰かに見つかったらーーーー


右隣の部屋からバッチリ赤坂が見ていた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「で、コレはどういうことかしら?」


「いやええとですね・・・・。」


現在進行形で俺は赤坂に怒られている。別にヤバいことはしてない。なんで怒ってらっしゃるの?


「昨日はその、かくかくしかじかで色々と・・・・。」


「どういうことをしたの?」


「へっ?」


「女子が男子の家に行くなんて、理由は一つしかないじゃない!」


アレ?赤坂のキャラってこんなんだっけ?


「いや違うんだ、そのいろいろと・・・。」


「いろいろとやらを、く、わ、し、く、教えて!」


嫌なことなんだけどな。だがこれ以上誤解されても困るし・・・・。俺は赤坂に家族のことについて少し簡単に話をした。。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


話を聞いた赤坂は顔が真っ青になっていた。そんなに深刻なことはしゃべっていないのだが。


「そ、その、事故を起こした人って、どういう人・・・・?」


「名前は忘れたけど酒を飲んで酔っ払ったクソ野郎だったよ。何にも悪びれずに裁判の話をしてきやがった。」


そういうと、赤坂はいきなり家から飛び出していった。


「お、おい!」


まるで何かが分かったかのように、おぞましいものを見てしまったかのように。そんな顔をしていた。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る