ロビン
阿佐ヶ谷ピエロ
ロビン
「ワタシはロビン、ダンナサマ、なんなりとオモウシツケください。」
私は、最先端のAi ロボットを前に有頂天になり、いろんな作業をロボットに、押しつけた。
「O.K. ロビン。床の掃除しろ。」
「はい。カシコマリマシタ。」
「O.K. ロビン。買い物頼むよ。」「O.K. ロビン。今夜は、ビーフストロガノフが食べたい。」「O.K. ロビン。O.K. ロビン。O.K. ロビン。」
こんなに自分の言いなりなる機械が入って、私自身、王様気分になっていました。
ロビンが我が家に来て3年が経ったある夜、私は仕事のトラブルで、気分が荒れていて、浴びるほど酒を飲み、ふらふらで帰宅した時、部屋の隅に立っている、ロビンを見て、なんだか腹がたって八つ当たりをしてしまったのでです。
「おい。ロビン。おまえはいいよな。ただそこに、突っ立っていればいいんだもんな。」
「おい!聞いてるのか?このただのガラクタ野郎!!」と、小突いてみる。反応がありません。
私は頭にきて、「おい!ロビン!部屋が全然片付けてないじゃないか! 今すぐきれいにしろ。」反応がありません。
「そうか。O.K. ロビン。今すぐ部屋の隅から隅まできれいにしろ。」
「はい。カシコマリ、マ、シ、タ。」
ロビンの目がいつもより光った様に思えました。凄い勢いで片付け始めたので、少し気持ちが落ち着き隣の寝室で眠りについて、なんだか気配を感じて目を覚ましたとき、ロビンが枕元に立っていました。
左手にゴミ袋、右手にノコギリを持って。
終わり
ロビン 阿佐ヶ谷ピエロ @20060204
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