第2話 友人の呪い

「そう。今日の本題は、僕が持っている呪いの事だ。」そう奴は切り出した。


 「お前は、呪いなんて持っていなさそうだが?」俺は問い返す。すると…

 「うん。でも、この世界の人が認識する呪いとは違うんだ。」


 「呪いと言へば、なんかができなくなるもしくは、低下するだろ?」


 「違うよ、僕が持ってる呪いは。」「その呪いを君にあげたいんだ。」




 「呪いを俺に?」

 「うん。僕が持っている呪いは、『神眼の呪い・破滅眼の呪い・創造神の祝福(呪い)・才能強化の呪い』だよ。」


 「は?そいつらは、祝福もしくは、スキルだろ?」


 「うん。でもね、効果が強すぎるものは、『呪い』という名称に代わるんだ。」


 「へぇ。それを何でおれに預けたいんだ?消滅させればいいだろう?」


 「うん。消滅させてもいいんだけど、君は僕の命の恩人だから。」


 「じゃ、ありがたくもらうよ。」




 それから、呪いについて語り明かした後。


 「そうそう。あと、呪いの他に、僕の前世の記憶もあげるよ。」

 「いいのか?」


 「うん。キミの役に立てるなら。」




 「あと、僕は、結界の効果がなくなるとゾンビになるんだ。」


 「だから、僕を殺してくれないかい?」


 「なんでだ?」


 「僕は、人を傷つけたくない。」

 「わかった。」

 「僕は、転生の魔術を使うよ。」「いつか会えればいいな」

 「おい。下手したら、別世界に飛ばされるぞ。」本気で忠告するしかない。




 「うん。でも、これしかない。」




 「わかったよ。」「じゃあ、始めるか。」


 「ちょっと待って、この家も君にあげるよ。この家には、僕の記憶も入ってるし、素材もたくさんある。所有者は、変えといたから。」


 「恩に着る。」「これで終わりか?」


 「うん。」




 よし。準備を始めるか。


 ≪聖属性魔力構築≫


 一瞬で逝かせてやる。


 ≪魔力圧縮・限界突破≫


 「いいか?」


 「まって、デボラも君にあげるよ。」


 「わかった。」


 「じゃあね。」


 「じゃあな。」


 ≪自動照準≫


 「撃て!」


 魔法が展開されていく。




 「あっ、そういえば、デボラ、神造人間だった。」

 「はぁ?」


 聞いてないぞその情報。


 「ちょっ」

その情報を聞こうと思ったら、




 「じゃ、またね。」


 と言って、アレクサンドルは、ふっと粒子になって消えた。

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