放課後は数学で

問6 限定確率問題

　出題（車通過確率問題）

　　ある道路では、30分以内に車が通る確率は95％である。

　　では、10分以内に車が通る確率を求めよ。

……まったく解らない。普通に考えて　95*1/3　で　31.666……　で約32％じゃないの？

「それは直感的に考えた結果だね。もうちょっと考えてみて。30分以内に車が通らない場合が5％の確率であるよね？」秋から冬に変わっていく様な少し冷たい声。でも

　うーっむ。確率かぁ。確率で習ったのって余事象と順列くらいだから……『以内に』を……『以上』にする？　順列は使わないのは解るし。余事象？　

「うんうん。ちゃんと勉強してるね」

　んーでも解らない。

　30分以上車が通らない確率が……5％存在してるけどそれがなに？

　…………

　……

　…

　これはい。……give upです。遊くん助けてーー

「うーんこれはまだは早かっそうだぁ……

　ちょっと難しかったね。ごめんね

　じゃあヒントを出すからもうちょっと考えてみよう」

　以下　ヒント

　余事象を使って、

　　　　　10分以内に車が通らない確率　＝　１　ー　10分以内に車が通る確率

　　　　　と考えられるよね？

　　　　これを変形して　

　　　　　10分以内に車が通る確率　＝　1　ー　10分以内に車が通らない確率

　　　　　さて考えてみて？

　ぬぬ……。

　これで30分以内に車が通らない確率は使うの？

　ぬぬぬ……。

　30分以内に車が通らない確率が5％だから……

　ぬぬぬぬ……

　解らない……give upです。

「正直に言うとこれはある1つの発想が思いつくか、がポイントなんだよ。

　ちょっと意地悪な問題にしてみたんだ」

　遊くんのやることに無駄はない。これは確信してる。だから好き。もっと好き。大好き。

「その無条件の『好き』は素直に嬉しいよ」冬がよく似合う涼しい笑顔。……かっこいい。

　以下　解説

　ポイントは「30分以内に車が通らない」は「10分以内に車が通らない」が3回連続で発生した。ということを発想できれば、そう難しくない。

　30分以内に車が通らない確率は5/100　であり、10分以内に車が通らないことをXとすると

　X*X*X　＝　5/100　⇔　X＾3　＝　5/100

　X　＝　0.368……

　10分以内に車が通る確率　＝　１　ー　0.368　＝　0.63……

　よって　Answer　63％