第10話
誠とはじめて繋がってから一年7か月が過ぎようとしていた。恋をしながら四季は二巡目に入ってしばらく経つ。
私と誠は歌を送りあうことがあった。
私がはじめて誠に送った歌はback numberの「ハッピーエンド」
誠と私が喧嘩したときに誠が送ってくれた歌はsumikaの「エンドロール」
思い出の歌はたくさんあった。貰った歌は全部ダウンロードしていつでも聞けるようにした。
大好きな気持ちが溢れていた時に送った歌はJUJUの「優しさで溢れるように」
どんどん思い出の歌が増えていくことが嬉しかった。
そんな気持ちが安らぐやりとりをしながら毎日を過ごしていた。二度目の秋が来る。
自分のことを話してから誠も理解を示してくれた。そのうえで連絡を取ってくれていることが嬉しかった。
仕事を辞め、体調を整えるための休息をとって三か月が過ぎたころ、ようやく体調が安定してきた。
薬を飲んでいれば体調が悪くなることはないと断言できるくらいにはなっていた。風邪などは別だが、、、
「誠、わたしたち本当に会えるの?」
「会えるよ」
「ほんとう?」
「どうかな」
「私、東京に行く」
「辞めた方がいい」
「誠に会いたいから行く」
「そう」
私は半ば強引に東京に住むことに決めた。仕事は失業保険をもらえる間に見つける。その間に体調を安定させ、主治医に納得してもらう。それが私の目標になった。
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