第8話
こちらを見ないだけではなく、話しかけても何も反応しなくなってしまった。太陽だけを真っ直ぐ見つめて、そよ風に吹かれて。私は絶望した。やはり先週のことが原因なのか。それでもあの時は何も思ってなさそうだったじゃないか。ごめんなさい。もうあんなことはしないから、またこっちを向いてください。
いくら謝ってもあいつは何も言わなかったしこちらを向かなかった。
私たちはこの日を境に話さなくなった。
ただ、あいつは夏が過ぎようとしていても枯れようとしなかった。
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