第7話
あいつは何も思わなかったようだ。ただ微笑んだままだった。当たり前だ。ひまわりだから、人の裸をみて興奮するわけがない。分かっていたはずだった。
ただ、急な展開に戸惑ったのか目がちょっと困っていた。そんな些細な変化で私は嬉しかった。この時間誰もその道を通らなかったから、私の体を見たのはあいつだけだった。
夏の日も傾いて、辺りから夕食の料理の匂いがしてくる。その日は早めにひまわりに別れを告げ、ひとりで幸せに浸って帰った。
次の週からあいつはこちらを見なくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます