第5話

自分を正当化するつもりはないが、あいつは本当に太陽しか見ていなかったのだ。週に一回私のことも見てくれたが、よく考えてみると私を見る目は悲しそうで、あの子を見る目とは違っていた。ひまわりに顔などない。それでも管状花の並びや形であいつの感情は分かった。「目は口ほどに物を言う」こういうことだろうなと思った。だから私はあいつにちゃんと見てもらいたくて、あんなことをしてしまった。


あれは7月のよく晴れた、蒸し暑い日のことだ。

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