第4話

写真部ということもあり、私はいろいろな街で写真を撮っていた。街の喧騒の写真、夕暮れ時に世界が闇になる写真、教室の窓からみた青空の写真。その場所から動けないあいつには未知の世界だったのだろう。撮ってきた写真をスマホで見せると、いつも興味深そうにして見ていた。私はそこに簡単な説明をし、なぜこの写真を撮ったのかを喋った。ひまわりは新しい世界を知れて嬉しそうにしていた。相変わらず週に一回しか私のことを見なかったが、こうやって過ごせるだけで幸せだと思った。


それだけで満足していたらよかったのに、私は欲張りになってしまった。

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