第3話…

トリカブト について考えたことはあるだろうか

それは決して「鳥」でも「カブトムシ」でもない

どうやら海と関係があるらしい









なぜこんなことを突然言うのかと言うと

なんかかっこよかったから記憶していた

頭良さそうに見えそうだった


ところでさっき私が妄想に耽っている時に

消えた弥雲が一向に戻ってこない

もうかれこれ五分も戻ってこない


トイレか?それとも私を見捨てて帰ったのか?

いや、トイレにしては長い…となると……


その時最悪の予感が脳裏をよぎる





まさか……男か?!アイツ

私に隠れて男を作っていたのか?!


あぁ…いや落ち着け私、そそそそんなことは無い

確かに弥雲はナイスバディで性格もいい

(※私以外の人の前に限る)

頭も程々に運動もできる…


『モテない要素がない……!?』


まさか……ヤツは裏でウハウハの

リア充生活を送っていやがったのか?!

私は、私は……捨てられたのかァァァァァァ!

なんてことだ…アア…↓アアア↑?!

やつを始末せねばならない

誠に残念だよ、だがやつはこの私を裏切った

仕方あるまい…覚悟を

決めて帰りを待とうじゃないか


と、頭の中で独りお始末ごっこをしていた時


「あの〜、先程から頭を抱えたり唸り声を上げたりしてらっしゃいますが〜

どこか調子が悪いのですか〜?」


と、陽の光を思わせるような暖かく

ゆったりとした声がかけられた


「あっ、いやっ、そのあの…だ、大丈夫…です」

やらかした 完全に慌てているのが

言葉に出てしまった


「本当に〜大丈夫なんですか〜?」


ほれみろ、ますます心配されたじゃないか

な、何とか無事であることを伝えねば!


そこで咲雪は覚悟を決め目をクワッ!と

開き下げていた顔を上げ声のある方へ

そこにはそれはなんとも綺麗な女性の顔があった

その女性は一見幼くも見える顔立ち、身長

髪はストレートで綺麗な黒髪をしていた

灰色カーディガンに茶色のロングスカート

容姿端麗とはまさにこの事か と思った


「あ、いやその…大丈夫です、ほんとに

具合が、悪い訳でもないんです!

ただ、ちょっと…その、あの、

連れがなかなか帰ってこなくて…」


やはり挙動不審、あたふたしすぎじゃないか

というか連れが帰ってこない〜とか

言わんくて良かったんじゃん?!

誰が聞きたいんだそんなはなしぃ!連れて…

奴(弥雲)は私の彼氏か?!なのか?!?

いや違うわァァァァァァァ!


「そうですか〜それなら良かったです〜

じゃあ私と同じですね〜

私も連れが全然帰ってこなくって〜」


「え、あなたもなんですか?!

あー…た、確かにお綺麗ですもんね!

連れの方がいない方がおかしいって言うかッ!」


いやおかしいのお前だよ

裏声大活躍すんなよ跳ねすぎたわ


「あ〜、確かに連れなんですけどぉ〜

彼氏じゃなくて同性なんですよぉ〜」


「ど、どうせいの…あ、あー、あー!!

同棲で、同性なんですねぇ〜」


「そうなんですよぉ〜

あれ、どうせい?でどうせい〜?

もしかしてぇ〜こんがらがっちゃってます〜?」


「あ、あれっ?」

いやあれ?じゃないが

私のせいで大変なことになってますねこれ

落ち着けー落ち着け私ー!


2人の頭の上にはたくさんのはてなマーク

そして突然深呼吸を始める咲雪

それに便乗する女性

そこはまさに異様な場と化していた


















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