第916話 漁夫の利とエデンの詐欺

「鬼は漁夫の利を使う?」

  「常にそれを求める」

「たとえば?」

  「人間同士の争いを起こす」

「すると?」

  「夢中だから自由自在」

「あー、そうなのか」


・・・

「陰謀論だ」とか

「そうじゃない」とかの争いで

一番喜んでいるのは陰謀をやる連中だ。


→ 当事者が盲目になる


鬼は、自分たちを隠しつつ、甘い汁を吸いたいので「漁夫の利」をもたらす争いを多発させる。


隣国同士の不和を起こし、情報交換を遮断。真実の追求に向かわせないよう操作している。


争いの当事者同士は目の前しか見ないので、頭上の鬼を発見できない。


鬼は戦争も起こせるし、多くの犠牲者も受け取れる。



一世紀当時、平和の君であるイエスが去った。その後、キリスト教国家が多くの戦争に加担している。


見事に漁夫の利を召し上げられたという話だ。




 ■現代は情報の時代


インターネットが情報を世界に配るようになった。


過去からすれば、夢のような恵みの中に我々は暮らしている。


今、墓の前に出現した二枚目の主を「偽者」と論破する事が出来るのも、我々の目にその後の人類史が明らかになっているからだ。


当時の弟子たちの多数が見破れなかった二枚目の正体を、ここまで分析可能となった我々は、その点で恵まれた時代にいる。


しかしそれで満足せず、漁夫の利をもぎ取ってきた鬼への復讐を果たさねばならない。


あれだけ多くの被害を受けた先人の無念を思い、鬼が今も生じさせる多くの実害を思えば、人類同士が争っている場合じゃない。




 ■考える葦になる


「この事件はどんな意味か?」

「なぜ、こうなった?」


周囲に満ちているのは、鬼からの影響だ・・・それを常に念頭に置く人は、「考える葦」になれるだろう。


社会が『風』で靡いた場合でも、鬼に対抗する力を発揮し、大きな犠牲を防ぐ事が出来る。


自分の過去歴からの分析も、役立つはずである。


「あの時も鬼だったか」

「あれは鬼のせいか」


人類同士は反目しあうのではなく、互いに協力して鬼退治を目指さねばならない。


それが、自分自身や自らの社会のためになる。


今こそ、「エデンの詐欺」に向けた復讐を果たそう。


「漁夫の利への熟考」を通し、賢明な人類を目指したいものである。


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