第908話 支配者の資質
「天照は、なぜ女性神?」
「なんか深いらしい」
「どんな意味かな」
「支配者の資質に関係」
「えっ?ししつ?」
「女形(おやま)っているよね」
「おやま?」
・・・
それは、日本独自の奇妙な文化。
【女形・お山】オヤマ
1.女形人形、その使い手。
2.歌舞伎で、女の役をする男性の役者。女方。
これが実は、神と人間界の不思議な関係を教えている。
■お山の神
聖書で、創造主は「夫」であり、その「妻」の立場が「ロゴス」。
ロゴスは創造主の助手的役割を担っていて、「万物の産出」に携わった。
天界には人間界のような「性」というものが存在しないが、「女性的役割」はあり、ロゴスが創造主の妻としての仕事を担っていた。
「母なる神」とされている。
しかし、支配者の資質を備えるためには、「男の気持ち」も知る必要がある。
だからロゴスは地上でイエスという男性に生まれ、男の気持ちも理解する存在となった。
歌舞伎での「女形」(おやま)には、「男」が「女の気持ち」を理解するという深遠な目的がある。
昔の政治支配者となる人は、主に男性だったが、歴史では女王もいるし、現代社会には女性議員もいるから溝が埋められた感はある。
しかしやはり、支配者は裕福な家の坊っちゃんである場合が多いから、ゴミ屋敷に住む貧乏人の気持ちまでは理解出来ないだろう。
華やかな社交界に慣れ親しんだ政治家は、雨漏りのするあばら家で暮らす人の気持ちなどもそっちのけになる。
大人は誰もが「子供の時代」を知っているから、子供のための配慮はするだろう。
しかし、経験した事もない道だと、政治支配に組み込めない。
(本音の部分で)
経験を持たない支配者が上に来れば、意図的ではないにしても「圧政」になりかねない。
創造主が御子を地上に派遣した理由は、そうした配慮も含まれている。
そして、御子が経験したのは「高慢な支配者から受けた最大の侮辱」と「貧者や病苦との接触」であった。
世の神と呼ばれたルシファーは、エリートであり、苦労知らずで壮麗な姿の優等生である。
彼の支配が、どのような形になるかは言うまでもない。
山の上層に雲が架かるように、世の神は下々を相手にしないのだ。
対してイエスは、あらゆる苦悩を理解出来る存在となった。
創造主がこうした配慮をしてくれたと知れば、我々もそれに感謝するだけでなく、もっと距離を縮める事が可能だ。
また、支配の感触から「臨在者」を読み取る事が出来るだろう。
今、世を支配している神々の雰囲気は、「支配者の資質」を備えているだろうか?
声にならない気持ちを解ってくれるだろうか?
無理解の棟梁じゃなく、「理解者」を神殿に招きたい。
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