第902話 石に躓くなかれ

「私に躓くなとは?」

  「あー、イエスの話か」

「どんな意味かが難解だよね」

  「紋切り型だからね」

「すると誤解もあるでしょ?」

  「だから多くが躓いた」

「あー、指導者たちね」


・・・

イエスの言葉は難解だ。

それでイエスは注意を促している。




ルカ7章

23 わたしにつまずかない者は、さいわいである」。




宗教指導者にとって、イエスは「躓きの石」だった。


日本語表現なら


→ スカンタコ


ここでの「スカン」はギリシャ語だ。



ギリシャ語の「躓く」は、


→ 「スカンダリゾー」


「罠」(スカンダロン)という言葉から派生しており、英語では


「スキャンダル」


「罠に掛けられる」という意味が含まれる。


人がそれに掛かってしまうと、


「進路を妨害される」

「行動を邪魔される」

・・・


だからその「スカン」をうまく踏み越えなければならないのだ。


資料:

わたしにつまずかない者は幸いです http://www.nakakomi.com/massage/2020/m20200405.html


(引用感謝)



イエスは神社における「吽の獅子」であり、口を閉ざしている。


つまり、細かな説明をせず誤解も厭わないという存在である。


対局は「阿の狗」。


まるで口から生まれたかのように雄弁な存在。


しかし我々は、口数少ないイエスの側に立ちたいと考えるから、「総スカン」を決め込んだ宗教指導者のようであってはならないわけだ。


「何か深い意味がある」


この態度で、イエスの言葉を受け取るべきだろう。



神の世界の話は、言葉で納得出来た事柄だけ選んでいると躓くように出来ている。


御子はそうした認識の必要性を教えていたのだろう。


『石に躓くなかれ』


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