第880話 ハルマゲドンの実体

「進化論はまだ行きてるね」

  「そう、勢力は強いよ」

「例えば?」

  「学校教育」

「あー、いじめの原因だ」

  「弱いと馬鹿にする」

「困ったもんだ」


・・・

まず、進化論の弊害を考えた。


→ 弱肉強食


※ 「弱い者の自己責任」という思想。


聖書の黙示録にあるこの表現は、進化論を思わせる。



黙示録13章 (神を汚す名?)

第 13 章 わたしはまた、一匹の獣が海から上って来るのを見た。それには角が十本、頭が七つあり、それらの角には十の冠があって、頭には神を汚す名がついていた。

2 わたしの見たこの獣はひょうに似ており、その足はくまの足のようで、その口はししの口のようであった。龍は自分の力と位と大いなる権威とを、この獣に与えた。

3 その頭の一つが、死ぬほどの傷を受けたが、その致命的な傷もなおってしまった。そこで、全地の人々は驚きおそれて、その獣に従い、

4 また、龍がその権威を獣に与えたので、人々は龍を拝み、さらに、その獣を拝んで言った、「だれが、この獣に匹敵し得ようか。だれが、これと戦うことができようか」。

5 この獣には、また、大言を吐き汚しごとを語る口が与えられ、四十二か月のあいだ活動する権威が与えられた。

6 そこで、彼は口を開いて神を汚し、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちとを汚した。

7 そして彼は、聖徒に戦いをいどんでこれに勝つことを許され、さらに、すべての部族、民族、国語、国民を支配する権威を与えられた。

8 地に住む者で、ほふられた小羊のいのちの書に、その名を世の初めからしるされていない者はみな、この獣を拝むであろう。

9 耳のある者は、聞くがよい。



仮に、「進化という心情」が頭(頭目)にあったら、それは確かに神への冒涜だ。


平気で「弱肉強食」を遂行するだろう。


日本でも、世界でも、「進化論」は絶滅していない。




 ■「軸」の必要性


戦争中の日本は「神の国」という思想が中心だった。


※ 現人神(あらひとがみ)の思想は、天皇という人間崇拝であった。


世界も似ている。


共産主義のソ連がナチスドイツと戦った時・・・


ソ連は国家として、独裁者を中心軸にしており、ナチスもヒトラーを崇拝していた。


国家は、「神(御上)の権威」によって戦争での統率力を得る。


独裁者が『神』であり、『神の代理』であるという構図だろう。


共産主義は神を否定するが、それでも独裁者を「神の地位」に据えて中心軸を確保しているのだ。



権威は纏まりの軸である。





 ■戦争と追い風


福音書のイエスは戦争を容認しなかった。


しかし十字軍などは、自分から戦争をけしかけている。


人々は、この部分を真剣に考えただろうか?


戦後、結束から解かれた人々は、「現人神」や「戦争を推進したキリスト」を捨て、思い思いの思想に散って行く。


(これは風が止んだ状態)


神(御上)の権威を利用していた国家群も、戦後は「進化論」を復活させ、学校で教えたりしている。


世界でも、「進化論のシンポジウム」は「ダーウィン」と「ウォレス」を比較するなど活況を呈している。


※ ダーウィンは進化論を押し通したが、ウォレスは晩年「神の存在」に目覚めて人生を逆転させた。


世界の進化論勢力は、最盛期の如き状況にある。


戦争時→ 進化論は死ぬ

平和時→ 再び復活


進化論はこうして、「死と再生」を繰り返して来た。


宗教も実は、戦いが終わると靡かせる風が消え「我に返る」のだ。


この状況を「我に『蛙』」と考えてみた。




 ■神を汚す「蛙」とは?


「口から蛙が出る」という。

実に奇妙な表現だ。




黙示録16章(口から出る蛙)

12 第六の者が、その鉢を大ユウフラテ川に傾けた。すると、その水は、日の出る方から来る王たちに対し道を備えるために、かれてしまった。

13 また見ると、龍の口から、獣の口から、にせ預言者の口から、かえるのような三つの汚れた霊が出てきた。

14 これらは、しるしを行う悪霊の霊であって、全世界の王たちのところに行き、彼らを召集したが、それは、全能なる神の大いなる日に、戦いをするためであった。

15 (見よ、わたしは盗人のように来る。裸のままで歩かないように、また、裸の恥を見られないように、目をさまし着物を身に着けている者は、さいわいである。)

16 三つの霊は、ヘブル語でハルマゲドンという所に、王たちを召集した。




ハルマゲドンのイメージは

「戦争」。


しかし、本物の戦争ではない。


つまり、「三つの霊」とは「蛙を思わせる意識」であり、彼らはそれを口に出している。


「蛙」は日本語にヒントがある。


→ 井の中の蛙大海を知らず


これを『胃の中』と解釈すると、「蛙」が彼らの口から飛び出す状況にも納得出来る。


腹から出る蛙は


→ 本音


キリスト教徒も進化論者も、戦争時は「持論」を信じつつも「鬼の風」に靡(なび)いている。


「我らは主と共に戦っている」

「世の中は弱肉強食だ」


そこに再臨した「一枚目イエス」は、彼らとの論戦を余儀なくされる。


すると、ハルマゲドンとは


→ 「一枚目」と「二枚目」の論戦?


→ 「一枚目」と「進化論者」の論戦?



「二枚目」の弟子は言う。


→ 「我らは『主』と共に戦っている」



「進化論者」も言う。


→ 「強い者が勝つ」



彼らは「大悔」を知らない。


※ 進化論者は「神の存在」に目を向けないし、キリスト教徒は「平和の君」が戦争を嫌っている事を知らない。


神の国が近い今、

我々は「裸の恥」を晒さないため『ハルマゲドンの実体』を想定し、


しっかりと「一枚目の思想」を学んでおこう。


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